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コラム

2016年08月12日

「異国で散った若い命」~孫に語り継ぐ戦争体験

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兵庫県 K・T

戦争を知らない人が多い現在ですが、戦争で尊い命を落とした若人の事を少し書きたいと思います。

主人の戦友達の事です。パプアニューギニアで多くの戦友を亡くし、自分がどのようにして祖国に帰ったのか。

主人は大阪部隊より朝鮮部隊と合流し、ニューギニアに渡り戦いましたが、右肩を迫撃砲でやられたのです。

その後も傷は癒えず、背骨が硬直し、何をしても背中が反り返ってしまう事が続いたそうです。

衛生兵も原因がわからないの一点張りで、戦友がナイフで口をこじ開け、食事を入れてくれたそうです。

野戦病院とは名ばかりで、丸太を組み合わせて上下の段をこしらえベッド代わりにし、下の段の丸太に縛りつけられたそうです。(下の段は助からない人)

ちょうど前線へ出発する別の隊の若き軍医が診察し、これは破傷風だと言い、一本の注射をしてくれたのです。その時、「私はこの地で死んだということを家族に伝えてくれ」と戦友に託したそうです。

高熱が出てきたが、ちょうどスコールがあり、雨に打たれながら夜を明かしたそうです。

夜が明ける頃、熱も下がり始め、背中が硬直する時間も遅くなってきたそうです。注射が効いてきたのでしょう。戦友もみなびっくりしたそうです。

ちょうど将校の交代があり、日本へ帰る潜水艦に便乗させてくれ、帰国することが出来たのです。その後は和歌山の日赤病院へ入院したそうです。

その後、主人の隊(有名な神野隊)はオーストラリア軍との激戦で全滅したのです。

何年か経ち、新聞に投稿すると、数人の遺族が来られました。

夫、兄、弟がどのようにして戦死したか、色々と聞いておりました。主人はその後、ニューギニア従軍記をワープロで打ち、知人に見せておりました。

主人も90歳で天寿を全うし、昨年は7回忌を迎えました。今頃は靖国神社の道を往き来していることでしょう。

今も、異国で散った若い人たちの事を思うと涙を禁じ得ません。

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