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2017年09月14日

幸せな年の重ね方とは? キルト作家・キャシー中島さん(1)

テレビや雑誌でいつも笑顔を見せてくれるキャシー中島さん。65歳になったいまも、人柄を表すような明るく親しみやすいハワイアンキルト作品を次々発表し、手作りの輪を広げています。その元気の秘密は何? キャシーさん流・幸せな年の重ね方を聞きました。

人生は思いがけないことの連続。家族の形も変わる

昨年の秋に、次女の雅奈恵(かなえ)に子どもが生まれました。名前はハルコ。初孫です。笑顔が絶えない太陽みたいな子でね、我が家がぱっと明るくなりました。

ご存じの方もいると思いますが、私は2009年に長女(七奈美さん)を亡くしています。また昨年には、皮膚がんにもなりました。みなさんと同じように、人生には思いがけないことが起きるけれど、そんな人生にぽんと現れてくれた小さなハルコ。うれしさはひとしおです。

私は仕事をする”ばあば”ですが、たとえ疲れて帰っても、少しでも顔をみれば疲れはとれてしまうし、また明日も頑張ろうと思えます。長い時間抱っこするのは体力的には大変だけど、それより、もらうエネルギーのほうがずっと大きいんです。赤ん坊って、もうね、エネルギーのかたまり。そのパワーをいただいています。

孫が生まれた当初はね、肩肘張って”ばあば”ではなくて、キャシーって呼ばせようなんて思っていました。でも、実際に生まれてみたら、夫の勝野洋(かつのひろし)は”じいじ”で、私は”ばあば”でOK。いい言葉よね。

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きちんと生きていれば、いつかきっとご褒美がある

30代や40代の子育てをしているお母さんなら、まだお子さんが小さくて、手がかかって、学校問題もあって…。きっと毎日大変でしょう。仕事をしている人なら、自分のポジションを確立するので精一杯の時期ですよね。でも、日々頑張っていれば、自分の娘や息子が子供をもって、我が家にハルコがやってきたように、将来、幸せのかたまりが舞い降りてくるかもしれません。年を重ねるのは決して嫌なことではないわ。きっとご褒美があるわよ。

子育てには責任感がつきもの。ちゃんとした大人にして、なおかつ学校も出して、社会の役に立つような人間にしなければという使命感がありますよね。でも、孫にはちゃんと両親がいますから、それをしなくてもいい。”じいじ”と”ばあば”には、頑張っている両親をサポートすればいいという心の余裕があるんです。だから特別ですよ。そのときのためにも、みなさん健康にだけは気をつけて。元気でないと、孫を抱っこすることもできませんから。

幸せは、小さな喜びを拾い集めること

私は、幸せっていうのは、そんなに大きなものではないと思っているんです。

例えば、掃除機をかけているときに、なくしたイヤリングが見つかるとするでしょう? そのとき、「それだけで幸せ」と思えるかどうかが大事なのではないかしら。イヤリングが片方だけあってもしょうがない、捨てちゃおうなんて思っていたらだめね。

そういう小さな喜びを、ひとつひとつ、ちゃんと拾って生きていきたいわ。


キャシー中島(きゃしーなかじま)さん

キルト作家。ハワイアンキルトやパッチワークキルトの作品を数多く発表し、国内だけでなく、海外にも赴いてその指導にあたる。キルトの本場アメリカでの評価も高い。一方、タレント活動も。俳優・勝野洋の妻として、手芸家・勝野洋輔の母としてパワフルな毎日を送っている。著書は『キャシー中島のわくわくハワイアンキルト』『キャシー中島&洋輔のいつでもハワイアンキルト』(共にKADOKAWA)他多数。


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