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2020年08月18日

「コロナ何時去る都会の隅で 耐えて堪えて焦れて待つ」2020年8月入選作品|老友都々逸

老友新聞2020年8月号に掲載された都々逸入選作品をご紹介いたします。(編集部)

天の位

コロナ何時去る 都会の隅で
耐えて堪えて 焦れて待つ

鈴木 曻

本原稿執筆、7月7日現在、世界中で正体不明である点が今回のコロナ禍(新型コロナウイルス)の厄介なところ。正に老友読者世代を標的にしている如し。1月に武漢で騒ぎ出し……。まだまだ感。

地の位

父への感謝日 手作りケーキ
供える娘よ ありがとう

手銭 美也子

「父」はご自分のご主人。我が娘(こ)ながらいい娘に育って呉れた。ありがとうはご主人様から奥様への心でもありましょう。

人の位

コロナ収束 願って花火
全国一斉 打揚げた

鈴木 とく

この夏、各地の花火大会が中止になった中、コロナ収束(終息)を願っての全国一斉花火大会が在ったことを迂闊にも知りませんでした。

十 客

千年万年 浪子と武男
過ぎて 七夕星になる

岸 慶子

徳富蘆花の不如帰(ほととぎす)。片岡浪子と川島武男。「人間はなぜ死ぬのでしょう。生きたいわ。千年も万年も生きたいわ!」の名科白(せりふ)。

シャボン玉にも いい色吸わせ
浮かぶ故郷の 虹の橋

高木 まつ

恋しい故郷に、どっしりとした記憶の重みを持たせた佳吟。

白いご飯の しあわせ思う
汗と野良着を なつかしむ

冨田 いつ子

コロナ自粛の窮屈な日々だからこそ「普通」が恋しい。

うつしこの世の 色とは見えぬ
汚れ知らない 白牡丹

王田 佗介

現世を「うつしよ」と読む。リズムを整えた初句からの流れと、汚れ多い世に負けぬ牡丹の白さに心打たれた感動をよく調和させた。

百姓根性 今でも消えず
老いても野良には 出たい日々

岡本 政子

雀百まで踊り忘れず。根性と自己分析をなさっての詠み。

国を挙げてのコロナの戦(いくさ)
勝つはみんなの引きこもり

向井 智恵子

戦時中のスローガン「進め一億火の玉だ!」風ですね。

コロナ感染 助ける医者に
吾れも感謝の メッセージ

櫓木 香代子

「吾れ」は文語ですから、少し緩んでも「私」に。

逢わず十年 あの日のままの
友の変わらぬ若さ 見る

大石 志津江

あなたの驚きと同じ驚きを御友人も感じていますよ。

曾孫咳でる 心配 まさか
コロナウイルス気が揉める

黒木 弘

咳一つにもコロナかと心配。曾孫さんへの溺愛ぶりが羨ましい。

日本国中 コロナに勝って
皆んなまとめて 祝い酒

小林 良一

ホントに一日も早くこうなり、一本締めのお手を拝借といきたいですね。

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