天　位

早すぎる時の流れに乗り遅れ

野口　國勝

東海道新幹線が出来た頃、あるインド人の方があまりにも速いので、景色を見るのもままならず「魂が全くついていけない」という感想を話していた。人生も全く同様。一日が早い。一年くらいすぐ過ぎていってしまう。乗り物は遅くゆっくりで宜しい。

地　位

年毎に思いの違う敬老日

鈴木　曻

町会から毎年何らかのお祝いの品が届く。昨年はああだった、こうだったと。一年の経つのが早い事。

人　位

耳寄りの話があると人を寄せ

王田　佗介

かなり昔の事。近所にアンテナおばさんなる人がいて、何か小耳に挟むと「ネエネエ聞いて聞いて」とふれ回る人がいた。そういう話はまたすぐ広まるもの。今はテレビやインターネットで大分少なくなった様です。

五　客

歳ととも記憶も薄れ毛もうすれ

野澤　玲子

だんだん減ってきて淋しい事。何とかそうならない薬はないかしら。

三食が美味ひとことで病なし

村上　重晃

何はともあれ健康第一。

内視鏡腹の底までお見通し

桜井　美智子

やれやれ、そこまで見られたか。

思うよう動かぬ手足口はベツ

細川　ミキ

体のあちこちが思うように動かない。しかし口だけはうるさがれる程良くシャベル。

一輪の花と語らいひとり膳

阿部　良子

淋しいけれど一人言でも話しながら、おいしく食べましょう。