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2017年06月05日

2017年5月入選作品|老友歌壇

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一 席

塵あくた流れる川のひとところ茜の空を映していたり

松尾 勝造

短歌に「ごみ」を詠みこむ事は難しいものですが、敢えてそのような情景に心を留めた作者の視点に注目しました。

二 席

女教師の黒きスーツにかすかなるチョークの汚れ卒業の朝

福田 浩明

先生のスーツに見えたチョークの汚れが、卒業までの様々な思い出を蘇らせると同時に先生への淡い想いも感じさせます。

三 席

旗を持ち横断歩道を渡る児のきいろの帽子が夕陽をはじく

荻野 徳俊

結句の「夕陽をはじく」が、おそらく一年生ではないかと思わせる元気な児童の雰囲気をよく伝えています。

佳作秀歌

真夜中を猫通るらし一瞬をセンサーライトが闇に照らしぬ

石野 文子

センサーライトが照らした一瞬を的確に捉えました。

亡き妻の訪問看護の記録には我を案ずる記載多かり

金澤 忠男

ご病気の身であっても、心配するのは旦那様の事だったのですね。

投稿をせむと綴りし十二枚繰り返し読むまた朝に読む

仲野 まつ乃

十二枚にも綴られた作品。繰り返し読んで、推敲を重ねられているのですね。

鳶一羽輪をえがいたり空高く鳶の気持ちを知りたく思う

太田 堯惠

空高く飛ぶ鳶。どんな気持ちで飛んでるのと誰もが羨ましく思うでしょう。

懸命に生きてきました灯の下に九十七歳の日誌をつける

塩谷 千鶴子

九十七歳の今も日記をつけておられる作者の人生への姿勢に頭が下がります。

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