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2018年06月11日

「まだ何かできると思う春風に卒寿の背なか伸ばして歩く」2018年5月入選作品|老友歌壇

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老友新聞2018年5月号に掲載された短歌入選作品をご紹介いたします。(編集部)

一 席

まだ何かできると思う春風に卒寿の背なか伸ばして歩く

松尾 勝造

春風は案外冷たいもの。その冷たさへ向かい「まだ何かできる」と自らを励ます作者の姿勢が共感を呼びます。

二 席

ひそやかに玻璃戸をたたきわれを呼ぶ死者の声して牡丹雪ふる

上田 昭子

「われを呼ぶ死者」とは肉親でしょうか。しみじみと偲ぶ夜に声が聞こえた気がし、大きな牡丹雪が、命のように降ってきたのです。

三 席

薯植うる靄立つ土の温もりに川を越え来る東風(こち)のつめたし

若谷 政夫

薯と、土の温もりと、東風の冷たさ。早春の情景を描きつつ、その空気感も表現されています。

佳作秀歌

失恋も若き生命のあかしとぞ眠りし孫の黒髪を撫づ

福田 浩明

若さゆえの痛みを十分ご存じの作者の、お孫さんに対する深い慈愛。

兜太さん漣さんも逝ってしまいたりただかなしいよだいすきだった

王田 佗介

最近相次いで亡くなった金子兜太、大杉漣両氏。悲しみがストレートに伝わります。原作は平仮名書きでしたが、固有名詞は漢字に直しました。

ゴールへと蹴りを決めたる少年は笑顔で拳を天へ突き上ぐ

荻野 徳俊

サッカーの試合のひとこまでしょうか。拳を突き上げている少年の若さが眩しいですね。

「してもらう」存在となり「してあげし」過去の吾をば憶い浮かべぬ

宮本 ふみ子

人に「してあげた」頃の若かった自分を今、様々な思いで追憶しておられる作者です。

枯れ枝に生きる証の花芽付け老いを励ます梅のくれない

岩崎 ますゑ

小さな芽を付けて春を待っている紅梅。その色、その姿に励まされますね。

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