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2015年09月01日

みんな悩んでる?肛門のトラブル

koumon

本紙読者の中に、痔で悩んでいる方はいないだろうか。痔は、日本人の3人に1人が患ったことがあるという、まさに国民病とも呼べる疾患である。一方で、肛門の病気のため、恥ずかしいので医者にかからずに、一人で悩むというケースも多いのではないだろうか。放っておいても命にかかわることはないが、一人で悩まずに早めの対処をするべきだろう。今回は日本人に多い痔についての情報をまとめてお伝えしよう。

肛門のトラブル「痔」は、大きく3種類に分かれる。「痔核(いぼ痔)」と「裂肛(切れ痔)」、そして「痔瘻(あな痔)」である。それぞれ痔の性質や症状も異なるので、ひとつずつ解説しよう。

痔核(いぼ痔)

肛門の周辺にはたくさんの毛細血管が巡っている。椅子に座りっぱなしの生活をしていたり、重いものを持ち上げることが多かったり、スポーツなどで力んだりすることが多い人の場合、この肛門周辺の毛細血管がうっ血して、周辺の組織が腫れあがる。その腫れた組織がいぼ状に肛門の外へ飛び出したりするのだ。

症状としては、排便時の出血、排便がしにくい感覚や違和感、肛門周辺にいぼ状の腫れがあるなどだ。これには痛みが伴わない場合もある。また、痔核が肛門の外へはみ出した状態になると、排便時、いきんだときに激痛が走ったり、座れなくなるほどの痛みに襲われることもある。これが破裂すると大量出血を起こし、手術が必要になる場合もある。ここまで症状が進行しないうちに治療を行うことが大切だ。

裂肛(切れ痔)

便秘などが原因で便が固くなってしまい、それを強くいきんで排便しようとすると、肛門周辺に傷をつけてしまうことがある。これが裂肛である。

排便時にピリッとした痛みを感じたり、便に赤い血が付いたり、排便後にお尻を拭いた紙に血が付いたりするなどの症状がある。また排便後も、しばらくの間はジリジリとした痛みが続くこともある。

初期の段階では自然に治ってしまったり、薬店で販売されている薬を塗布したりすることで治ってしまうが、同じ場所を繰り返し傷つけてしまうと、傷口がどんどん深くなり、炎症やポリープができたりする。 

痔瘻(あな痔)

痔瘻とは、肛門周辺の肛門腺という部分に膿がたまり、そのたまった膿が外へ流れ出るための穴ができてしまう病気である。

肛門出口付近の歯状線と呼ばれる部位には「肛門小窩」という小さなくぼみが複数あり、そこから肛門腺という細い管が通っている。便をする際に強くいきんだりすると、便が肛門腺に入り込むことがあり、細菌感染を起こして化膿してしまう。とくに下痢状の便の場合、感染を起こしやすいという。

化膿すると膿がたまってゆき、腫れあがってしまう。ここまで進行すると、ズキズキとした椅子に座っていられないほどの激しい痛みを起こし、時には発熱をすることもある。

たまった膿は、出口を求めてトンネルを形成し、やがて肛門の周辺に穴をあけて外へと排出されるが、ここまで症状が進行をすると、治療は手術以外にない。膿が排出されると傷口はふさがり治ったように見えるが、あいてしまったトンネルを手術によって取り除く治療を行わなければ繰り返し再発してしまうためだ。痔瘻を長年放置していると、稀にがん化することもあるので注意が必要だ。

では次に痔の予防法・治療法についてまとめてお伝えしよう。

痔の予防、また初期段階の痔の治療には生活習慣の改善が欠かせない。以下に注意すべきポイントを列記する。

  1. 便秘をしないよう、食物繊維や水分をしっかり取る。朝食をきちんと食べると胃腸の働きもよくなり、便秘予防になる。
  2. 下痢をしないように気を付ける。アルコールや香辛料などにも注意し、腰やおなかが冷えないようにすること。
  3. 排便時にあまり強くいきまないようにする。また長くトイレに篭るのもよくない。
  4. お風呂に入り、おしりを常に清潔に保つこと。ただし洗いすぎも肛門周辺の皮膚を傷めるので注意が必要。
  5. 長時間座りっぱなし、立ちっぱなしにならないようにすること。
  6. 毎日体をよく動かすこと。運動不足は便秘の原因となる。
  7. ストレス発散をすること。また睡眠も十分にとること。腸は夜寝ている間に便を送り出す働きをするので、睡眠不足は便秘につながる。
  8. これらを注意するとともに、薬店で売られている塗り薬や座薬などを併用する。それでも症状が治まらなかったり、しつこく繰り返すようなら外科的な処置が必要となる。まずは肛門科の医師に相談をすると良いだろう。

肛門科は普段受診する機会があまりないかもしれないが、他の診療科とさほど変わらず、基本は問診、視触診などを行って今後の治療方針などの相談をするのが一般的だ。視触診が恥ずかしいからといって一人で悩まず、気軽に受診されることをおすすめする。

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