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2016年08月09日

「とと姉ちゃん」渾身の1冊が再評価~語り継ぐことは戦争を体験した者の義務

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NHK朝の連続ドラマ「とと姉ちゃん」。15週連続で視聴率20%以上を続けており、昨今の朝ドラブームの中でも特に高い人気となっている。

とと姉ちゃんのモデルとなったのは、戦後の暮らしをよりよくするための雑誌「くらしの手帖」社の編集者であり、社長の大橋靜子さんだ。その他人想いな優しさと、目標へ向かう猪突猛進ぶりがドラマでも視聴者を引き付けているようだ。

戦後から現在まで続く「暮らしの手帖」だが、その歴史の中で昭和43年8月1日に発売となった九十六号が、ドラマ期間中とはいえ発売から48年たった今、並み居るベストセラー本の中で、先月、amazon本の売上ランキング1位となった。

それは、暮らしの手帖「戦争中の暮らしの記録」(保存版)だ。

「暮らしの手帖」保存版

この号の内容は「戦争中の“ふつうの暮らし”とはどうだったのか?」を読者から手記を応募して特集するというものであった。戦後22年が経った当時、高度経済成長期の真っただ中にあり、このような特集は珍しいものだったに違いない。

「くらしの手帖」編集部は応募総数1736通の手記を全て読み、雑誌をすべて読者の手記で構成していた。初版80万部は、その後10万部を増刷し、翌年には保存版として出版。合わせて100万部以上のベストセラーとなった。

<この本だけは、たとえぼろぼろになっても、これから後に生まれてくる人のために残しておきたい、というのが私たちの願いでした>

大橋さんは自伝にこのように記している。そして、それが現実のものとなったのだ。なんと素晴らしいことだろう。

まもなく終戦記念日を迎えるが、安倍政権は改憲に向けて動いている。世界に目を向けると、新たな戦争として、テロとの戦いがより過熱している現実がある。

これは「戦争中の暮しの記録」を募ったときの一文。

<暮らしの手帖が、敢えてここにひろく戦争中の暮しの記録を募るのは、それを惜しむからに外なりません。ふたたび戦争をくり返さないためにも、あの暗くみじめな思いを、私たちにつづく世代に、二度とくり返さないためにも、いまこの記録を残しておくことは、こんどの戦争を生きてきたものの義務だと思うからです>

日本老友新聞にも、「孫に語り継ぐ戦争体験」というコーナーがある。戦後、このような企画が減っていくなか、私たちが大切に守らなければいけないものは「人々の健康と暮らし」であること、伝え続けたいと思う。(日本老友新聞)

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