高齢者のための情報サイト【日本老友新聞】

老友新聞
ルーペ

ニュース

2016年08月16日

夏カゼじゃない!?エアコン・洗濯機のカビ感染で肺炎の危険!

12857864

夏になるとカゼを引きやすくなるという人も多いだろう。「きっと夏カゼだろう」「夏カゼは治りにくい」と思い込み、そのまま放置してはいないだろうか。じつはこの時期のカゼの症状は「夏型過敏性肺炎」かもしれない。
あまり聞きなれないこの病気、放置すると肺炎にもつながりかねない怖い病気なのだ。今回はこの夏型過敏性肺炎という病気について詳しく探ってみた。

夏カゼと思っていたら…
カビ菌「トリコスポロン」が原因

夏カゼを引くと治りにくいという話はよく聞く。しかしこの時期に引く治りにくいカゼ、それは本当に夏カゼなのだろうか。
6月から8月にかけて、気温が上がって夏バテ気味になる。すると食欲が落ち、体力も消耗すると、免疫力が下がるためにカゼを引きやすくなる。それがいわゆる夏カゼであるが、同じ時期に全く異なる原因で、同じような症状のカゼを引くことがある。それが「夏型過敏性肺炎」なのだ。
「過敏性肺炎」というのは、もともと空気中のホコリや細菌などを吸い込んでしまい、アレルギー反応を起こす。それが肺の中で炎症を起こし、肺炎となってしまう病気である。
そしてこの「夏型過敏性肺炎」の原因、実は「トリコスポロン」というカビの細菌である。梅雨をまたぐこの時期は湿気が多く気温も高い。するとカビの菌が繁殖しやすいのである。
この原因となっている「トリコスポロン」というカビの菌、温度が20度より高く、また湿度も60%程度になると繁殖を始める。高温多湿を好むので、日本の梅雨の季節がまさに繁殖に適している。畳やカーペットなどの床や、布団、古い本棚なども繁殖に適した環境である。

咳と発熱 カゼ薬では治らない!

症状は普通のカゼとそっくりである。このカビの菌を吸い込むと咳を繰り返し、38度程度の熱も発生する。しかし原因が肺に吸い込んだカビの菌のため、通常のカゼ薬では治らない。そのため症状が長引き、「なかなか治らないカゼ、すなわに夏カゼだろう」と判断を誤ってしまうのだ。
症状の中で特徴的なのは、カビの菌を遠ざけると症状が治まるという点だ。自分の部屋にカビ菌が増殖している場合、外出をして綺麗な空気を吸っているときに症状が治まり、また自室に戻ると咳が止まらなくなるなど、このような場合は過敏性肺炎を疑うべきである。
また、夏を過ぎるとカビ菌の増殖が弱まるため、症状は治まる。しかしまた次のシーズンになると同じように症状を繰り返し、すると肺炎が慢性化してしまい、年々、肺機能が低下してしまう。咳が酷く、呼吸も困難になり、入院が必要になるまで悪化することもある。とくに高齢者の場合、肺機能が低下すると命に関わることもあるので侮ってはいけない病気なのだ。

<夏型過敏性肺炎の症状の特徴>
・毎年同じ時期(6月~8月くらい)に咳が長く続く。
・喘息のようにゼイゼイし、息苦しい。
・喉が痛む。
・発熱がある。
・エアコンをつけると症状が出る
・外出するなど、カビの菌から離れると症状が治まる。
・職場など、同じ場所にいる人に同じ症状がでる。

夏型過敏性肺炎の検査は血液検査や胸部X線撮影、CT撮影などで診断をする。治療法は、カビの菌によるアレルギー反応なため、通常のカゼ薬では治療できないので、ステロイド薬を使用する。
しかし厄介なのは、自分の部屋の中などでカビの菌が増殖している場合には、いくら治療をしても繰り返し症状が発生することだ。そのため、夏型過敏性肺炎の治療には、その原因となるトリコスポロン菌を可能な限り死滅させることが重要なのである。

エアコン内部で増殖
除湿・自動洗浄機能を有効活用

トリコスポロン菌がもっとも増殖しやすい場所はエアコンの内部である。エアコンの内部は湿度が非常に高く、ホコリなども溜まりやすい。カビの菌が増殖するにはもっとも適した場所なのだ。とくに年式の古いエアコンを長年使っていたり、内部の清掃をせずに使用している場合などは要注意である。専門の業者に清掃や消毒をしてもらうか、あるいは最新のエアコンには除菌機能や自動洗浄機能をもつものもあるので、夏場にカゼのような症状を繰り返すという人は買い替えを検討してみるのも良い。
もちろん原因はエアコンだけではない。畳屋カーペットの中で増殖をした菌を洗浄することも必要である。除湿機を使うのも有効であるが、できれば畳やカーペットの張替え、もしくは天日干しをして湿気を取り除き、同時に滅菌をすることが有効である。
ほかにもトリコスポロン菌が増殖しやすい場所はある。台所や洗面所、トイレ、浴室などの水廻りは湿気があり菌が増殖しやすい。壁紙の隅のほうや、柱、タイルの目地などに黒ずんだシミのようなものがあれば、カビが増殖しているサインである。また冷蔵庫の裏側や洗濯機の洗濯層の内部などにもカビが増殖しやすい。カビの菌が付着している洗濯機で洗濯をした衣類を着ると症状が出てしまうこともある。やはり定期的に洗浄、除菌処理をすることが肝要である。

<夏型過敏性肺炎の原因菌が繁殖しやすい場所>
・エアコンの内部
・洗濯機洗濯層
・冷蔵庫の裏側
・古い畳やカーペット
・台所、洗面所、トイレ、浴室などの湿気が多い場所

カゼを引いてなかなか治りにくい、症状の出方に心当たりがあるという人は、夏カゼと思わずに、一度呼吸器専門の内科を受診してほしい。(老友新聞社)

この記事が少しでもお役に立ったら「いいね!」や「シェア」をしてくださいね。

  • 今注目の記事!
  • 増える高齢者の「国内移住」~認定NPO法人「ふるさと回帰支援センター」高橋理事長に聞く

    読者の中には移住に興味をもっている方がいらっしゃるのではないだろうか。… 続きを読む
  • 増える高齢者の国内移住写真1
見学受付中!長寿の森
日本老友新聞・新聞購読のお申込み
  • 人気記事ランキング

  • トップへ戻る ホームへ戻る