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2018年10月22日

「少しづつ玉の雫の落ちるさまぼんやり眺む心留守の日」2018年10月入選作品|老友歌壇

老友新聞2018年10月号に掲載された短歌入選作品をご紹介いたします。(編集部)

一 席

少しづつ玉の雫の落ちるさまぼんやり眺む心留守の日

大石 志津江

窓ガラスを伝う雨の雫を眺めているのでしょうか。何も考える事のできない何かがあった日の心の空白をよく表現しました。

二 席

故郷の山の夏雲変わらずと写真を添えて友の文来る

上田 昭子

今は故郷を遠く離れて暮らしている作者に、変わらぬ故郷の写真を送ってくれる、変わらぬ友のある嬉しさが「夏雲」に象徴されています。

三 席

風いでて吹きちぎれたる断雲がホームの空に夕茜する

松尾 勝造

夕方の茜の空に浮かぶちぎれた雲。美しい光景です。もう秋も近いですね。

佳作秀歌

雑音の中の玉音放送に百日紅の赤きが滲みていたり

宮本 ふみ子

玉音放送を聴きながら、帰還しない人を想う作者にサルスベリの赤が滲んで見えた。八月の哀しい思い出です。

雲間よりいでし今宵の満月をしばし眺めて雨戸しめたり

仲野 まつ乃

きれいな満月だったことでしょう。うっとりと眺めて、と作者。

夏至も過ぎ積乱雲に風もなし山かすむほどの暑き日々なり

岡本 政子

今年の夏は本当に暑かったですね。「山かすむほどの暑さ」は実感でしょう。

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