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2020年10月02日

「夏祭り中止となりし公園の白詰草は存分に咲く」2020年10月入選作品|老友歌壇

老友新聞2020年10月号に掲載された短歌入選作品をご紹介いたします。(編集部)

一 席

夏祭り中止となりし公園の白詰草は存分に咲く

五木田 時子

夏祭りが中止となったために踏まれる事がなくなり、今年は白詰草が力強く咲いている。「存分に」がいいですね。作者独自の視点が光ります。

二 席

コロナ禍を一人籠りて過ごす日は深尾須磨子の詩の中にいる

岸 慶子

巣籠り時間の過ごし方は人それぞれですが、作者のように好きな詩人の世界に浸るという贅沢もあります。

三 席

病む友へ暑中の便り書きあぐねハガキいっぱいひまわりを描(か)く

荻野 徳俊

病気で苦しんでいる友人への暑中見舞い。どう書いても気休めのように思われ、いっぱいのひまわりを描いた。淡々とした表現に、作者の言外の思いが伝わります。

佳作秀歌

「元気か」の暑中見舞の短きに合歓(ねむ)の花見え蝉の声する

上田 昭子

相手からのたった一言の葉書に、合歓の花や蝉の声を感じた。相手との関係性をも伝え、秀逸です。

みどり児の希望と夢の甘い香よぐっと抱きしめしたたる幸せ

岡本 政子

甘やかで柔らかで、存在そのものが幸せのかたちをしていると思う赤ちゃん。抱きしめると、自分の若かりし母親時代が甦ります。

何もかも忘れし母の側に居て悲しさあふれ言葉かけ得ず

鈴村 三保子

いつかは自分もそうなるかも知れないと思いながらも、淋しく悲しくやるせない気持ちで一杯になります。同じ思いの方がたくさんおられるでしょう。

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