老友新聞2024年1月号に掲載された都々逸入選作品をご紹介いたします。（編集部）

天の位

朝霧夕霧　夜霧に濃霧
山霧川霧　丹波霧

岸　慶子

「丹波霧」という言葉まであるのですか。ご当地は霧の発生し易い処なのですね。「霧」だけで一作が出来るなんて幻想的ですね。

地の位

ワイン祭に　娘が帰省
私もうれしい　お相伴

菊地　幸子

御地には「ワイン祭」があるのですね。それに合わせての、お嬢さんの久し振りの帰省。母娘での乾杯のご様子、目に見えるようですよ。

人の位

大学駅伝　はためく校旗
テレビに釘付け　秋日和

手銭　美也子

男子にしろ女子にしろ駅伝は長時間の駆けっこに過ぎないのに、何となく見入ってしまうものですね。

五　客

右にインフル　左にコロナ
予防ワクチン　鉢合せ

鈴木　曻

同じ日に左右の腕にワクチン注射…。私も全くそうでした。

特急「やくも」の　装い新た
どうぞ出雲へ　お運びを

手銭　美也子

ご当地宣伝ソング。丁寧な言葉使いに誘われます。

レシピ見ながら　品物揃え
料理楽しい　主夫になる

山田　浩司

お料理は才能なのでしょうね。私は全く料理の出来ない人間なのでとても羨ましい。

久しく会わない　友達だった
やっと会えたは　訃報欄

倉澤　登美子

ご自身の年齢に愕然となる場面が増えてきましたか。お大事にお過ごし下さい。

年を重ねて　観る目も肥えて
妻の講釈　菊まつり

王田　佗介

奥様の菊を観る目が肥えていらした訳ですね。あなたもそれにつれて…。