趣味
2024年10月07日
「葦わたる風のささやき櫂の音近江水郷流れゆく秋」2024年10月入選作品|老友歌壇
老友新聞2024年10月号に掲載された短歌入選作品をご紹介いたします。(編集部)
一 席
葦(あし)わたる風のささやき櫂(かい)の音近江水郷流れゆく秋
岸 慶子
上句全体が、近江水郷という地名のイメージを喚起させ、読者に情景を呼び起こします。又、全体を受ける結句も見事です。
二 席
ツバメの子暑さに耐えて餌(え)待ちぬ子ツバメ以上に親は絶えだえ
藤澤 忠男
一斉に口を開けて餌を待つ子燕の姿が注目されがちですが、親燕に思いを寄せた心情が共感を呼ぶ一首です。
三 席
滝の音地に響くごとこだまして遠き山まで木立ゆるがす
鈴木 とく
轟音と言ってもいいほどの音をさせて落下する滝。その情景が「遠き山まで木立ゆるがす」によく表現されています。
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