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2017年01月06日

2016年12月入選作品|老友歌壇

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一 席

三人の戦死の碑(いしぶみ)苔むして山の墓処(はかど)は風鳴るばかり

塩谷 千鶴子

「山の墓処は風鳴るばかり」に戦後70年という時間、複雑な感情が見事に表現されています。

二 席

このままで終わらないぞと日の暮れを回転木馬の耳つかみおり

福田 浩明

秋の夕暮れ、回転木馬に男が一人真剣な顔で乗っている。黒澤明監督の映画の一場面のような不思議な魅力に惹かれます。

三 席

昨夜(きそ)おきし湯呑菓子器がそのままに卓上にあり一人暮らしの

岡本 政子

片付けなければそのままの状態でそこにある、一人暮らしの寂しさ侘しさがよく表現されています。

佳作秀歌

仰向けの蝉を起こせばはたはたと弱々しくも飛び去りゆきぬ

王田 佗介

弱りながらも飛び去っていく蝉は、夏の終わりを象徴しているようです。

叱られて泣いた児なだめる祖父母いる同居家族の窓の明るさ

勝亦 はる江

結句「窓の明るさ」は、祖父母と一緒に暮らす明るさにつながりますね。

父母の視線あつめて笑う幼児(おさなご)の大地に踏み立つ最初の一歩

荻野 徳俊

原作四句と結句を入れ替え「最初の一歩」を強調しました。

「おばあちゃんごはんですよ」と嫁の声たそがれの中カレーの匂い

仲野 まつ乃

「カレーの匂い」の具体的な表現がいいです。穏やかな日々の生活を彷彿とさせます。

採血の針さす時の一瞬を顔をそむけて眼をとじて待つ

石野 文子

誰もが経験している事が、的確にさらりと表現されています。

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