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2025年06月03日
様々な議論が交わされるAIによる故人の「デジタルクローン」生成。あなたは望みますか?

「生成AI」の技術が急速に進化している。
海外では亡くなった人の分身(アバター)を生成する「AI故人」サービスが広がり話題を呼んでいる。故人の動画や写真などの映像、音声、SNS投稿などから集めた情報を生成AIに学ばせ、あたかも本人が目の前にいると錯覚する分身を作り出す。
2019年のNHK紅白歌合戦に「AI美空ひばり」が登場し、本人の歌唱テクニックを忠実に再現して熱唱する〈美空ひばり〉の姿に驚いた方は多いだろう。
米国では、生前にインタビューを収録しておき、亡くなった後で対話ができるビジネスも登場。愛する家族を亡くし失意の遺族にとっては、たとえ「デジタル・クローン」であっても心を癒やしてくれる効果はあるのだろう。
しかし一方、こうした生成されたゴーストと対話を続けることが、「現実社会との関係に混乱が起きる可能性がある」と、米国では心理学の視点から警鐘を鳴らしていると伝えられている。また、個人の情報をAIに学ばせ、生成することはプライバシーや倫理問題に抵触するという声や、ディープフェイク画像を簡単に作ることができることから著作権・肖像権侵害の指摘もあり、受け入れるまでには様々な議論を要しそうだ。
翻って我が身に置き換え、死後、自分が「AI復活」することを望むか?――と問われれば、個人的感覚では「まだ違和感・戸惑いを感じる」というのが率直な思いである…。
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