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2017年05月01日

2017年4月入選作品|老友歌壇

一 席

一人又ひとり友の逝く寂しさがキリキリと刺す最強寒波

宮本 ふみ子

お友達が逝ってしまった寂しさを、「最強寒波」に重ねたところに独自性があり、「キリキリと刺す」にも実感がこもります。

二 席

おみくじに「小吉」とありその吉を老のひとつの楽しみとせん

石野 文子

小吉という吉を楽しみにしようというささやかな心躍りが共感を呼びます。

三 席

ブラインドを下ろす乙女の半身に春陽は細き横縞を描く

荻野 徳俊

生活のひとこまを掬い取り、細やかに詩情豊かに表現しました。

佳作秀歌

打ち掛けを召されたるごと裾ひきて新年の富士ずっしりと立つ

勝亦 はる江

雪を、白い打ち掛けを着たようだと捉えて秀逸です。

初詣祐徳稲荷の手水舎の禊(みそぎ)の水は竹の匂いす

櫓木 香代子

新春の禊の水は青竹の清新な匂いがした。祐徳稲荷という地元の神社名もいいですね。

流行の髭よく似合うひとり子の久々に来て鬼やらいする

上田 昭子

鬼やらいとは、疫病を追い払う平安時代の儀式の事。現在の節分の豆撒きの起源となりました。豆撒きをする若者、いいですね。

老い猫は寒がりやなり俺もまた窓辺陽の差すところへ寄りぬ

山東 二郎

猫も作者も寒がり。二人?が寄り添っている情景が微笑ましいです。

見晴るかす北九州の工業地煙突三十本までを数えぬ

多田 シズモ

煙突が立ち並ぶ壮大な情景。三十本以上あるという事を巧みに表現しています。

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