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2020年11月17日

気管支拡張薬で不整脈が出る?喘息の治療薬を使うと脈がドクドクする…

喘息の薬を使用すると脈がドクドクと早まります

65歳の男性です。私は1カ月ほど前から喘息になってしまい、呼吸が苦しくて医者にかかりました。

診察の結果、やはり喘息だったようで、飲み薬と、スプレーを吸引する薬を出してもらいました。それらの薬を使うと、本当に良く効いて、呼吸が楽になります。

ところが、しばらく使い続けていると、心臓がドクドクと激しく脈打つようになりました。最初は、不整脈かと思ったのですが、薬を使うたびに症状が出るような気がします。薬が体質に合わないということがあるのでしょうか。

答え

薬の副作用の可能性。ホルター心電図で検査を

今回は、喘息の治療をされている方からのご相談です。

喘息の診断を受けて、飲み薬と吸入薬を使用し、ずいぶん症状が良くなっているとのことですが、一方で、不整脈のような症状を心配されています。

喘息の薬を使用して、脈が早くなったり、不整脈が出るということは、実はしばしば見られる副作用です。これは飲み薬であっても吸入薬であっても変わりません。

喘息というのは、気管の細い部分が痙攣して、細くなってしまう病気です。気管が細くなるため、呼吸もしにくくなり、非常に苦しい思いをするのですが、気管支拡張薬と呼ばれるタイプの喘息用の薬は、気管の痙攣を抑えて、細くなることを防ぐため、呼吸を楽にしてくれます。

しかしこのようなタイプの喘息の薬には、心臓に対して脈拍を早める効果というものも一緒に持っていることが多いので、あなただけの特別な症状というわけではありません。また、最近では吸入ステロイド薬など、心臓への負担が少ないものが使われるようになってきているので、一度主治医の先生に相談して、薬を変更してもらうのも良いでしょう。

注意していただきたいのは、もともと不整脈が出やすい体質の場合です。喘息の薬によって、不整脈が出やすくなってしまうこともありますので、その場合は、もともと持っている不整脈の症状を調べる必要があります。

不整脈を調べる場合、一般の心電図検査の他にも、24時間心電図検査の装置をつけてモニターする、ホルター心電図という検査もあり、それを使用しますと、1日の脈の状況を全てチェックすることができます。

24時間の検査といっても、入院の必要はなく、外来で行なえます。計測器を身体に取り付けて、カセットレコーダーのような装置をぶら下げたまま、1日普通に生活をしていただきます。2日目の同じ時間に装置を取り外せば、丸1日の心電図を全て記録できているというものです。最新のものでは防水機能も備わっており、そのままシャワーも浴びられます。

もし、喘息の薬を替えても、まだ症状が続くということであれば、一度循環器内科を受診していただき、不整脈の評価のためホルター心電図等の検査を行なってみてください。

また、喘息という病気は、一番症状が酷い急性期に薬の量を多めにしなければなりませんが、症状が安定した頃には量を減らすこともできます。その場合、不整脈の症状も軽くなることもありますので、そういったことも含めて、今後の対処法を主治医と相談してみてください。

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高谷 典秀 医師
  • 医療法人社団同友会 理事長 / 順天堂大学循環器内科非常勤講師 / 学校法人 後藤学園 武蔵丘短期大学客員教授 / 日本人間ドック健診協会 理事

【著書】 『健康経営、健康寿命延伸のための「健診」の上手な活用法』出版:株式会社法研(平成27年7月)【メディア出演】 幻冬舎発行「GOETHE」戦う身体!PART4 真の名医は医者に訊け(2018年6月号) / BSフジ「『柴咲コウ バケットリスト』in スリランカ 人生を豊かにする旅路」(平成28年1月) / NHK教育テレビ「きょうの健康」人間ドック賢明活用術(平成27年5月) / NHKラジオ「ラジオあさいちばん 健康ライフ」健康診断の最新事情(平成25年11月)

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