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医療と健康

2021年05月14日

LDLコレステロールが高値で半年後に再検査…気を付けることは?

LDLコレステロールが高値となりました。

64歳の男性です。先日、勤め先で行っている健康診断を受けたところ、結果が悪く、再検査をするようになりました。
血液検査のなかで、脂質のLDLコレステロールの値が159と高かったため、再検査をするようにと言われたのですが、コレステロールは高くても良いという話も聞いたことがあります。実際にはどうなのでしょうか。
 また、再検査は半年後なのですが、それまでの間、どのようなことに注意をしていれば宜しいでしょうか。

参考までに、身長は170センチ、体重は74kg、腹囲は87cmです。私はいわゆる「メタボ」なのでしょうか。

答え

まずは食事と運動習慣の改善を

今回は「悪玉コレステロール」という名称で有名なLDLコレステロールが健康診断で高いと言われた方からのご相談です。

LDLコレステロールは動脈硬化の形成において大きな原因となっているもので、高すぎると動脈硬化が進行してしまいます。LDLコレステロールが高いか低いかという判断基準は日本動脈硬化学会によって決められており、140以上の値で「高LDLコレステロール血症」と判定されます。

ですが140以上あるからといって、必ずしも治療が必要というわけではありません。コレステロールというのは、そもそも細胞の膜を作る原料になっている等、身体の中で重要な役割を担っているものです。治療をするかどうかは、動脈硬化の危険がどれくらいあるのかがポイントです。

動脈硬化は色々な原因で進行します。LDLコレステロールはあくまで原因の一つであって、それ以外にも喫煙習慣や高血圧、糖尿病、肥満など、それに加えて男性というだけでも、女性より動脈硬化が進行しやすいのです。また年齢にも関ります。こういった要素から総合的に判断しなければなりません。

仮に、LDLコレステロールの値以外に、動脈硬化の危険要素が全く無い人であれば、140を少し超えるくらいでは、すぐに治療する必要はありません。
逆に、過去心筋梗塞を発症したことがある人の場合などは、LDLコレステロールの目標値は低く設定する必要があり、投薬で100を下回るほどまでに治療をした方が再発の確率を減らすことができます。

このように、動脈硬化の危険因子がどれだけあるか、また動脈硬化がどれくらい進行しているかが重要になります。それをチェックする良い方法として頚動脈超音波検査があります。超音波を使って首の動脈の観察をし、血管の壁の厚みを計ったりして動脈硬化の有無をみることができます。頚動脈を全身の動脈の鏡として評価し、まったく異常が無く、他の動脈効果の危険因子も無ければ、たとえLDLコレステロールが高くてもあまり気にする必要はありません。しかし頚動脈で動脈硬化が認められる場合には、LDLコレステロールをどうやって下げていくかをきちんと考える必要があります。

半年後の再検査までの間に取り組んでいただきたいことは、まず食生活の改善です。とくにコレステロールを多く含むような肉の脂身や内臓、卵、クリームなどはなるべく控えるようにしてください。
ご自身の場合、少し体重が多い傾向にあり、また腹囲もメタボの基準である男性85cmを上回っているので、3kg程度、体重を落とすことも、LDLコレステロール値だけではなく、全身の動脈硬化の進行を抑えていくということでも必要になります。
もうひとつは運動です。なるべく歩き、運動量を増やすようにしてください。

再検査の結果、あるいは動脈硬化の進行を検査して、治療をするかどうかを医師とよく相談をして決めていただければ良いと思います。

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髙谷 典秀 医師
  • 同友会グループ 代表 / 医療法人社団同友会 理事長 / 春日クリニック院長 / 順天堂大学循環器内科非常勤講師 / 学校法人 後藤学園 武蔵丘短期大学客員教授 / 日本人間ドック・予防医療学会 理事 / 日本人間ドック健診協会 理事 / 日本循環器協会 理事 / 健康と経営を考える会 代表理事

【専門分野】 循環器内科・予防医学

【資格】 日本循環器学会認定循環器専門医 / 日本医師会認定産業医 / 人間ドック健診専門医 / 日本内科学会認定内科医 / 医学博士

【著書】 『健康経営、健康寿命延伸のための「健診」の上手な活用法』出版:株式会社法研(平成27年7月)【メディア出演】 幻冬舎発行「GOETHE」戦う身体!PART4 真の名医は医者に訊け(2018年6月号) / BSフジ「『柴咲コウ バケットリスト』in スリランカ 人生を豊かにする旅路」(平成28年1月) / NHK教育テレビ「きょうの健康」人間ドック賢明活用術(平成27年5月) / NHKラジオ「ラジオあさいちばん 健康ライフ」健康診断の最新事情(平成25年11月)

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