高齢者のための情報サイト【日本老友新聞】

老友新聞
ルーペ

コラム

2016年10月31日

第7回 二条城〈国を動かす者が宿泊する城には防犯システムも完備!?〉

所在地=京都府京都市中央区二条通堀川西入二条城町541

種類=輪郭式・平城 

 

二条城は徳川家康の上洛時の宿泊所とされ、三代家光が後水尾天皇の行幸のために増改築した城で、その見どころはなんといっても国宝二の丸御殿です。

御殿の現存例はとても貴重で、大阪城も名古屋城も失われてしまいましたし、4城(川越城、高知城、掛川城、二条城)しかない現存例の中でも流石! 徳川幕府のものだけあって大変贅沢で豪華さには驚きます。

考えてみれば、国を動かす日本のリーダーが宿泊するための城なのですから、最先端の技術を駆使し格式高く、芸術を結集し思い切り贅沢に造られたのでしょう。

構造上の特徴は一番奥の白書院が吉とされる北西になるように配置され、建物が雁行しているなど、実相学に基づいていることです。

二の丸御殿内部の見どころは、江戸時代を代表する絵師・狩野派の障壁画で、凛とした空間の中にも穏やかな時の流れを感じます。

そして目を見張るのは33部屋もある間取りです。使う人の身分の違いで部屋の面積や座る場所の高さ、障壁画の有無など如実に現れています。その中でも最も豪華で広かったのが大広間。この大広間、家康が豊臣秀吉に謁見した間であり、最後の将軍15代慶喜が大政奉還した部屋でもあります。上段の間がなど二段構造で、2部屋しかないと見せかけていますが、実はL字型構造でもう2部屋あり、共の者が待機出来るような造りでした。

防犯システムも優れており、不審者が侵入するとキュッキュッと音のする鶯張りの廊下は是非体験していただきたいです。その名の通りに、きしみとは感じないほど鶯の鳴き声のようにきれいです。また、二の丸御殿入口にある「唐門」は是非ご覧いただきたいポイントです。四脚門といって高位でなければ建てられない門です。豪華で凝った装飾は、しばし見とれてしまいます。

img_2488

小堀遠州が作庭した、名勝・二の丸庭園や、旧桂離宮を移築した本丸御殿など見どころは沢山あります。江戸時代を生きたセレブのために用意された城ですから、門や櫓、珍しい石垣など語り尽せない魅力のある城です。(老友新聞社)

この記事が少しでもお役に立ったら「いいね!」や「シェア」をしてくださいね。

高齢者に忍び寄るフレイル問題 特集ページ
日本老友新聞・新聞購読のお申込み
日本老友新聞・新聞購読のお申込み
  • トップへ戻る ホームへ戻る