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2017年10月19日

「露草を愛しもっとも妻愛す」2017年9月入選作品|老友俳壇

老友俳壇

老友新聞2017年9月号に掲載された俳句入選作品をご紹介いたします。(編集部)

露草を愛しもっとも妻愛す

本村 忍生

露草は可憐な花、それにも増して愛しく思える妻とはさぞ素敵な女性だろう。伴侶をこのように堂々と称賛出来る人物もまた素敵である。

戦死せる兄の話や西瓜食う

王田 佗介

かつて兄を含めた家族との団欒の場に西瓜があった。幼い頃の家族との楽しい光景を想起させるに西瓜は真にふさわしい。

紫陽花や鬼籍の人の息ひそむ

行方 久子

上五音は「や」で切れているがこの場合は亡き人の息が紫陽花に潜むと読むべきだろう。紫陽花は故人を偲ぶ花として詠まれることが多いが、この句の偲びざまは真になまなましい。

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