コラム
かがやく人
「選手達の頑張る姿を見て、日本人が日本に誇りを持っていただく。 いろんな方に夢と希望を感じてもらえればいいなと思います。」森保 一さんに聞く「私の健康法」
―今回はサッカーワールドカップ日本代表監督を務める森保一監督にご登場いただきました。現役時代はマツダ/サンフレッチェ広島等でミッドフィルダーとしてプレーし、引退後は指導者の道を歩みJリーグ優勝を複数回。そして現在は日本代表監督として指揮を執る森保監督に、健康のために心掛けていることやサッカーに対する思いなどをお話いただきました。
生活リズムが不規則…
状況に合わせ自然体で
健康を保つために心掛けていることは、日々の生活をなるべく自然体で過ごすということです。私達の仕事は食事や運動、睡眠などの生活のリズムが不規則になりがちです。だからこそ、その時々の状況に合わせて、無理をせずになるべく自然体でいられるようにしています。
また、睡眠時間をできるだけ確保するようにしています。海外とやり取りをすることが多いので、思うように寝られないことが多いのですが、睡眠不足では体も思考も回りませんし、どんどん悪影響が出てきてしまいますので、回復のための睡眠時間を確保することを意識しています。幸い、場所を選ばずどこでも眠れるタイプなので、仕事をして仮眠、仕事をして仮眠…という感じですね。
時差への対策も必要になります。例えば、ヨーロッパなどから日本に戻って、試合をするために10日間ほど過ごすという場合、これまではヨーロッパにいる時から日本時間へ合わせようとしていたんです。今は逆に、ヨーロッパでの時間感覚のまま日本に帰り、そのまま10日間滞在できるようにするという調整法にしています。色々試みることで、将来的にどちらの調整法が良いかというのはデータ的にも示されていくかと思います。

怪我、手術を乗り越えて
これまで4回、サッカーがらみの怪我で手術を経験しました。とくに印象に残っているのは25歳の時の、練習中に右足首を脱臼骨折した時ですね。つま先があらぬ方向に向いていて、それを自分で治して。雨が降っていて泥だらけ、芝生だらけの状態で、救急車も呼ばずにチームのワゴン車の荷台に寝かされて病院に向かいました。その時はもうサッカーはできなくなってしまうんだと思いましたが、医学・医療っていうのはすごいですね。5~6か月ほどで復帰できました。
その後すぐに、スポーツヘルニアになった時も痛みが引かないので手術してもらいました。検査をして即日入院。まだ右足首にギプスをしたままヘルニアの手術をしたのを覚えています。
大きなプレッシャーを
ストレスにしない思考法
周囲の人達から「相当なストレスがあるのでは?」と心配されることもありますが、実はストレスをほとんど感じていないんです。もちろん、プレッシャーはあります。自分自身、やはり勝ちたいと思っていますし、応援してくださるサポーターの皆様や支えて下さるスタッフの方々全てが勝ってほしいという期待を寄せてくださっていると思いますので。その期待に応えなければならないというプレッシャーはものすごいですが、それがストレスかというと、全然そうではないんです。
「結果は神のみぞ知る」ですから、自分にできることは、結果が出るまでのプロセスにおいて、その瞬間の自分の全力をいかに出し切るか。そう考えることで、プレッシャーをストレスに変えることなく、前向きに取り組めています。
元気・勇気・根気
3つの気で社会貢献を
おかげさまで、サッカーというスポーツは日本国民の皆様に多く関心を持っていただいています。そういった意味では、サッカーを通して、広く言えばスポーツを通して、日本が盛り上がって、見てくださっている方々の日常の活力になりたいって思っています。
一言で活力といっても色々あるかと思いますけど、まずは勝って喜んでいただくこと。そして私達の活動を見ていただいて、少年・少女はもちろん、いろんな方に夢と希望を感じてもらえればいいなと思います。選手達の頑張っている姿を見ていただいて、日本人が日本に誇りを持っていただく。それができればいいですね。

私は「3つの気」と言っているのですが、選手の頑張りを見ていただいて、本当に「元気」になってもらいたい。エネルギーを感じとって、充電してもらえるようにしたいと思っています。そして「勇気」。選手達って、とてつもないほどの大きなチャレンジを、日々続けているんです。試合で勝つためはもちろん、試合中に自分自身が成長するために、様々なことにチャレンジしています。それを見ていただいて、皆さんにも日常の中の様々なチャレンジに、一歩を踏み出す勇気に繋げてもらいたいなって思います。最後は「根気」。人生って、楽しいことばかりではありません。毎日毎日、本当に大変なことがある中、色々と苦しい思いをしながらも生活をし、それでも明日は必ずやって来るわけです。選手達の頑張りを見てもらって、明日も明後日も頑張り続けようっていう根気です。この元気・勇気・根気という「3つの気」というものを、私達のプレーを見て、感じて、そして皆さんの中にも「3つの気」が湧きあがって欲しい。それが私達にできる最大の社会貢献かなと思っています。

プロフィール 森保 一(もりやす はじめ)さん
1968年生まれ。長崎県長崎市出身。
1987年にマツダ(後のサンフレッチェ広島)へ加入し、広島を中心にパープルサンガ、ベガルタ仙台などで活躍。1992年からは日本代表としてプレーし、国際Aマッチ35試合に出場した。現役引退後はサンフレッチェ広島の監督としてJリーグ優勝を複数回達成。2018年からは日本代表監督に就任し、東京五輪やFIFAワールドカップで指揮を執っている。
この記事が少しでもお役に立ったら「いいね!」や「シェア」をしてくださいね。
- 今注目の記事!



































