老友新聞2020年3月号に掲載された川柳入選作品をご紹介いたします。（編集部）

天　位

明日の無事祈って閉じる日記帳

内田　美也子

一日の締めくくりは日記。習慣になりますと書かずにはおられませんね。そして充実した眠り。平和な世なればこそ。明日も穏やかな日でありますように。

地　位

雪よ降れ雪を知らない子が歌う

岡本　政子

暖国では想像もつかぬ雪国の暮しの厳しさはお子さん達には判る筈もありません。江戸末期の鈴木牧之師の「北越雪譜」を沁々読み、雪の怖さを私も知りました。

人　位

戦無き令和続けよ長寿国

鈴木　曻

終戦から七十年を越え、あの無惨な日々を知る人も高齢化しその風化を恐れる方がどれほど居られることでしょう。戦争の悲惨さを語りつづけましょう。子らの、その子らのために。

五　客

お年玉孫から貰い仏壇へ

本庄　一郎

仏様もきっとにこにこなさっておられるでしょうね。

ウォーキング風に誘われ遠回り

阿部　良子

季は冬ながら時折りかすかに春の香がします。嬉しいですね。

寒空にブルーシートの屋根が泣く

内田　美也子

災害の後の復旧が遅々として進まぬ様子。ブルーシートが痛々しいです。一日も早く復旧してほしいものです。

入れ歯にはかぶりつけない恵方巻

野澤　玲子

太くて長い恵方巻。それでもちょっとガブッとやってみたい想像が湧きますね。

曾孫（ひこ）便りばあちゃん元気ボク元気

岡本　政子

曾孫さんからのお便り。近頃はＴＥＬやメールばかり。さぞ、お嬉しいでしょうね。