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2018年02月05日

「遠足に行けぬ子のためどんぐりの丸き実一つ机に置きぬ」2018年1月入選作品|老友歌壇

老友新聞2018年1月号に掲載された短歌入選作品をご紹介いたします。(編集部)

一 席

遠足に行けぬ子のためどんぐりの丸き実一つ机に置きぬ

福田 浩明

病気か家庭の事情かで遠足に行けない子供。その寂しさを思いやりどんぐりの実を机の上に置いた。共感を呼びます。

二 席

よそ見の子急停止する前の子の背中に抱きつく園の遠足

上田 昭子

幼稚園児の遠足の、賑やかで楽しい様子を切り取りました。付き添いの先生でなくてもハラハラしましたと作者。

三 席

選挙戦の街に賑わう人の波 票の行方は知らぬ秋風

小野塚 道恵

選挙演説に活気づく街。応援する人もたくさん出ていたのでしょう。でも「票の行方は知らぬ秋風」。巧みです。

佳作秀歌

一時帰宅すれば遠しよ故郷は分断されて見えぬ原野も

金澤 忠男

被災地の友人との話から詠まれたとの事。テレビから小説から、触発されるものは身近にたくさんあります。

一日の楽しみとして日記書く文字整えてこまごまと書く

松尾 勝造

事柄の報告ではなく楽しみとして書く日記。エッセイにも発展しそうですね。

得意気に草履の鈴を鳴らし踊る幼はときおり母を振り向く

荻野 徳俊

子供はおかあさんに見てもらいたくて踊るんですね。そんな心情が表現されています。

大観を好みし夫を思いつつ「大和心」に佇むわれは

山岸 とし子

横山大観が好きだったご主人を思いながら今、目の前の絵を鑑賞している作者。思い出が蘇ったことでしょう。

野球には殺あり死あり生もあるおまけに盗も平和なるかな

皆川 孝夫

言葉を面白く捉えた意欲的な作品。浜田康敬という歌人にもこんな歌があります。「盗む」「刺す」「殺す」はたまた「憤死」する言葉生き生き野球しており

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