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コラム

2016年08月26日

第5回 明石城〈様々な廃材・遺材・転用石を利用し建てられた重要文化財〉

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所在地=兵庫県明石市明石公園

種類=平山城

 

 駅の近くにすぐお城という場所は数々ありますが、明石城もその一つ。駅の正面に城郭があり、その姿はホームからも楽しむことが出来ます。

 神戸から山陽本線を西に進むと、進行方向左側には穏やかな海がキラキラと広がり、明石海峡大橋を眺め、明石駅からはお城も楽しめるというこの風景は関東では体験出来ませんので、東京在住の私にとっては関西へ行く時の一つのお楽しみになっています。

 明石城は大阪夏の陣の後、それまでは信濃松本城主だった小笠原忠真が封印されて、はじめは船上城に入りましたが、時の将軍徳川秀忠の命により、西国の諸大名の監視と備えのために新しく明石に城を築くことになったのです。

 廃城となった船上城の他に、伏見城、三木城などの用材を再利用して、わずか一年という短期間で完成しています。

 駅から出るとその一帯は明石公園となっていて堀も残っています。南側に三の丸があり、ここから二の丸、本丸と続き、城域は広大でしたが、今は野球場、陸上競技場などが出来て、城としての風情があるのは本丸、二の丸、三の丸の部分になっています。

 昔は本丸の四隅を取り囲むように四つの櫓がありました。北東の隅に艮(うしとら)櫓。東南の隅に巽(たつみ)櫓。南西の隅に坤(ひつじさる)櫓。北西の隅に乾(いぬい)櫓の四つです。どれも三重櫓でありましたが、艮櫓と乾櫓は取り壊されて、今では駅のホームから見える右側の巽櫓と、左側の坤櫓が残っています。

 この櫓は、阪神・淡路大震災の時に破損してしまいましたが、5年の歳月をかけて復旧工事が行われました。またこの時に、両櫓をつなぐ土塀も復元されています。

 艮櫓は天守に代わる役割を果たしたといわれ、京都の伏見城の櫓を移築したというのが有力な説です。巽櫓は同じ明石市にあった近くの船上城の遺材によって建てられたといわれています。両方の櫓は国の重要文化材に指定されており、内部は一般公開されています。明石城は、天守台は築かれても天守は建てられませんでしたが、天守台に登る石段の右下に転用石があります。転用石というのは、石垣や石段用に切り出されたり加工した石の他に、仏石や墓石を使用するものです。もしかしたら呪縛的な意味があるのかもしれません。

 見晴らしの良い櫓から明石の美しい海を眺めていたかもしれない先人達は、今はその視界の中に鉄道が走り、明石海峡大橋が掛かる景色を楽しんでいるのでしょうか?(老友新聞社)

 

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