医療と健康
「良いこと日記」のすすめ

「すべて心のもちようひとつ」は日本を代表する実業家で、新一万円札の肖像画の人物である渋沢栄一の名言の一つです。
この名言は、世間で起こるすべてのことは心構え一つで良くも悪くもなるという意味です。例えば、仕事で他社との交渉が決裂したとしましょう。絶望的になり「今までの努力が実を結ばなかった」「自分の評価も下がるにちがいない」と思う人もいれば、「○社の求めていることがわかった」「○さんと親しくなれた」と次の機会につなげようと考える人もいます。起きた事実は変わらなくても、捉え方で状況が変わります。
悲観的な考え方から脱出する方法として「良いこと日記」をお勧めします。眠る前に三つだけ、1日の中でよかったと思えることを書き出すだけです。面倒であれば思い出すだけでもよいでしょう。さて、皆さんは、ぱっと思い浮かびますか?
「毎日そんなにいいことがあるわけがない」と思わないでください。「帰りの道がすいていた」「ランチで食べた魚がおいしかった」など、何でも構いません。
悲観的な考え方に傾きやすい人は、「大きなプロジェクトを成功させた」「子どもが第一志望の学校に合格した」など大きな出来事しか成功と認知しない傾向があります。
しかし、そんな成功は人生で何度も訪れるわけではありません。ポジティブに考える人は小さなことを成功と捉えることが上手です。
さて、「良いこと日記」は、眠る前に書くのが最も効果的です。就寝前の30分で得られた情報を脳は睡眠中に処理していくといわれています。「小さなことでもよいことが結構あったな」と思いながら眠りにつきましょう。
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- 山本 晴義 医師
- 心理カウンセラー
日常よくある心の悩みについて、山本先生が解説します。心を健康に保ち、毎日健やかに過ごしましょう!
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