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コラム

2018年08月13日

第28回「名古屋城」~空襲で焼失した国宝…10年に及ぶ「本丸御殿」木造復元が完了!

別名=金鯱城、金城
所在地=愛媛県名古屋市本丸一の一
種類=平城

今年、一番訪れたいと思っているのは名古屋城です。
「名古屋城本丸御殿」の10年に及ぶ復元計画がついに終わり、6月8日に完成公開となりました。おめでとう!名古屋城!

名古屋城といえば徳川御三家のひとつ、尾張名古屋のお城です。
徳川家康の9男、徳川義直が城主。大阪城の豊臣家を制圧するには、これまでの清州城では手狭になり、徳川家の権力誇示という目的で、家康の命によって前身の那古屋城を大改造。築城工事は天下普請で、約20万人が動員され、豪華さ、賢固さ、壮大なスケールはどれをとっても全国トップクラスです。

1930年(昭和5年)に本丸御殿は天守閣とともに、城郭として「国宝第一号」に指定されましたが、1945年(昭和20年)の空襲で建物のほとんどが焼失、2009年から復元工事が始まりようやく完成公開を迎えました。

復元の見どころは多いのですが、最後まで復元作業が行われた「上洛殿」を私は楽しみにしています。
天井には板絵、部屋の境には彫刻欄間がはめ込まれています。ふす間絵は、雪を被った梅の枝先に、尾長鳥が飛んでいる、静けさの中にも力強い自然を描いた水墨画。天才絵師である狩野探幽の代表作「雪中梅竹鳥図」です。狩野派の絵師によって描かれた障壁図はすべて国の重要文化財の指定を受けています。
こうした所以外にも「上御膳所」(食事の配膳や温め直し)など、裏方的なスペースも楽しめます。

400年前にタイムスリップ
彫刻欄間など伝統工芸が見どころ

本丸御殿で最も小規模な建物は「黒木書院」。清州城にあった家康の宿舎を移築したとされています。この部屋はシンプルな作りで素材の大半はマツ。他の部屋が総ヒノキに対して、一息つける空間になっています。
一番奥にあるのは「湯殿書院」で将軍専用の風呂場ですが、湯船はなく、将軍が一人で入る蒸し風呂として使用されていたそうです。

このように伝統工法により400年前にタイムスリップ。当時の姿をそのままに、木造建築で完全復元されました。

4面「気ままに城巡り28」30年7月号写真2
当分は大混雑が予想されますが、当時の暮らしや歴史のドラマを感じさせる建造物は必見です。(老友新聞社)

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