趣味
2024年04月23日
「悪しき事辰年にせん初詣で」2024年4月入選作品|老友川柳
老友新聞2024年4月号に掲載された川柳入選作品をご紹介いたします。(編集部)
天 位
悪しき事辰年にせん初詣で
鈴木 曻
一年の計を立てる初詣に悪を「絶つ」と力強く表明。干支の「辰」に引っ掛けて、歯切れ良い一作に。それにしても、悪事が次々露見しますね。
地 位
AIに負けじと脳に言い聞かす
森井 睦子
人工知能が人間を脅かす時代にあって、どう対抗するのか?自分の脳に負けないでと言い聞かせて十分なはずはなく、ナンセンス句が笑わせます。
人 位
杖の音のリズム良ければ気はホット
小林 良一
歩行時に支えになる杖ですが、重みの緩和だけでなく、道を叩いて鳴る音で気分を鼓舞するのにも使えるのですね。ユニークな発想は若さのしるし。
五 客
「ばあちゃん」と娘呼びくる知らん顔
菊地 幸子
家族の呼び方は最年少者を基準にする習慣で、夫が「ママ」、娘が「ばあちゃん」などと。反発の態度は共感を誘いますね。
春近し一〇〇年続く喫茶店
森井 睦子
冒頭の5音で切る、俳句としても通用する句。一世紀も続く老舗喫茶店での贅沢な時間は、まさに生活の潤いでしょう。
白を切るアベ派白波五人衆
王田 佗介
裏金疑惑の五議員を、単純に批判するのではなく、歌舞伎の悪党たちになぞらえる手腕が光ります。「白」の強調も効果的。
数あわぬ薬や庭の落ち椿
倉澤 登美子
決まった数の飲み薬、残りが不揃いだと混乱しますね。ぐちゃぐちゃ感を庭に落ちた椿の花びらにたとえる表現力に脱帽。
朝ドラの歌に酔いつつウオーキング
本庄 一郎
毎朝のようにドラマで軽快なブギウギを聴いて、余韻に浸って日課の散歩に出かける。テレビを活用する健康法ですね。
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