趣味
2026年06月19日
「橋架けて利権が先に渡りだす」2026年6月入選作品|老友川柳
老友新聞2026年6月号に掲載された川柳入選作品をご紹介いたします。(編集部)
天 位
橋架けて利権が先に渡りだす
下田 尚保
公共工事を巡る闇の部分に光を当てる一句。住民より先に利権が優先される疑惑を、擬人法を使ってウイットあふれる表現にしたのがお手柄です。
地 位
この先を見たい知りたい卒寿なり
森井 睦子
九十歳を迎える「卒寿」は、よくたどり着いたものだとひと段落の文脈で扱われがちな中、好奇心を持ち将来を知りたいという前向きさに感動です。
人 位
青信号渡りきれずに老を知る
鈴木 曻
信号が青のうちに交差点を渡り切る……普通にできていたことができなくなり、危険な場面に。でも自覚の川柳が作れるうちは心配無用なのかも。
五 客
春よ来いホルムズ海峡ホーホケキョ
王田 佗介
何げない春の情景が、間に戦火に揺れる地名を挟むだけで、平和を願う句へと変身。「ホ」の音の頭韻が効果的ですね。
ぜったいに思い出せない夢の句よ
小林 良一
夢の中で絶対に傑作と思える句ができたのに、思い出せない切なさ。多くの人の思いを代弁する、共感を呼べる作品です。
積ん読は早く読まなきゃ時間切れ
瀬川 征光
いずれ読むつもりで買っておいた本が山ほど。残り時間を考えると、どんどん読んでいかないと焦る。切実な思いです。
スポーツが戦争恐怖忘れさせ
本庄 一郎
人々を熱狂させるのはスポーツの魅力。一方で、戦争から目を逸らせるような役割を演じることも。コインの裏表を連想。
公園で犬に散歩をさせられる
下田 尚保
飼い主と犬の関係は、人間が主体だというのは思い込みに過ぎないと喝破する一句。賢いワンちゃんの多さを明かします。
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