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医療と健康

2023年04月18日

ふくらはぎが痛い。足先は冷えて痺れるような感覚も…。

足の痛みと冷えの症状で悩んでいます。

71歳の女性です。足の痛みと冷えの症状について教えてください。
私は自転車に乗るのが苦手で、ちょっとした買い物や外出は歩いて行くことが多いです。しかし最近、歳のせいか疲れやすくて、少し歩いただけで足のふくらはぎが痛むようになりました。我慢できずに、道の端に座り込み、少し休むと痛みは和らぐのですが、また歩き始めると痛み出す、その繰り返しです。
足先は冷たくなり、少し痺れるような感じもしますので、血行が悪くなっているのでしょうか?それとも、年齢相応の症状なのでしょうか?痛みを解消する方法があれば教えてください。

答え

足の血流不足か。脊柱管狭窄症の要因も。

今回は歩くと足が痛むという方からのご相談です。

高齢者の場合、階段の上り下りなどで膝の関節が痛むことがありますが、このような痛みは加齢にともない関節の軟骨がすり減ってしまうことが原因のため、整形外科で治療を行うことになります。

しかし今回のケースは、足のふくらはぎの部分が痛くなることや、足が少し冷えるような症状もあるとのことです。また、歩いたり動いたりした時にのみ足が痛くなるという病状を「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」といいますが、このような症状から考えられるのは、ご本人も心配されているように足の血行の問題です。

糖尿病や高血圧など、動脈硬化の危険因子が多い場合、足の血管も動脈硬化が進行し、血流が悪くなることがあります。

たとえば心臓の血管が動脈硬化で血流が悪くなった場合、心臓が虚血状態になって胸が痛くなります。いわゆる狭心症ですが、これと同じようなことが足にも起こり得るのです。

歩いたり、足を動かしたりしたときには、より多くの酸素が消費され、より多くの血流が必要となります。しかし動脈硬化で血管が細くなっている場合には、血流が足りなくなって足が痛むのです。いわば足の狭心症のようなもので、「閉塞性動脈硬化症」と言います。

診断は、足の血管が細くなっているかどうかを調べる必要があります。
まず外来で行える検査としては、「足関節上腕血圧比」というものを測定します。腕の血圧と足首の血圧を測り、その2つの比を調べる検査です。足の血流が落ちていると数値が下がりますので、ある程度の予測ができます。さらに疑わしい場合には造影剤を用いたCT検査を行い、足の血管が細くなっているかを画像で調べます。

治療については、まだ病状が軽い場合には血がサラサラになる薬を使用して症状を軽減させます。しかし、病状が進行してしまうと、足の虚血が酷くなり、場合によっては足が壊死してしまう事もあります。その場合はバイアス手術を行ったり、ステントと呼ばれるカテーテルで血管を内側から広げてやります。これは心臓の狭心症の手術と理屈は同じです。

もう一つ、間欠性跛行の症状が現れる病気として、脊柱管狭窄症があります。これは背骨の神経の通る穴が、腰椎ヘルニアや腰椎すべり症などが原因でずれて狭まってしまい、痛みが起きる病気です。歩くことでなお神経が圧迫を受け、痛みが強く現れるのです。

まずは、痛みの原因をはっきりさせるために血流の検査をし、異常ない場合には整形外科で腰の検査も受けることをおすすめいたします。

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高谷 典秀 医師
  • 同友会グループ 代表 / 医療法人社団同友会 理事長 / 春日クリニック院長 / 順天堂大学循環器内科非常勤講師 / 学校法人 後藤学園 武蔵丘短期大学客員教授 / 日本人間ドック学会 理事 / 日本人間ドック健診協会 理事 / 日本循環器協会 理事 / 健康と経営を考える会 代表理事

【専門分野】 循環器内科・予防医学

【資格】 日本循環器学会認定循環器専門医 / 日本医師会認定産業医 / 人間ドック健診専門医 / 日本内科学会認定内科医 / 医学博士

【著書】 『健康経営、健康寿命延伸のための「健診」の上手な活用法』出版:株式会社法研(平成27年7月)【メディア出演】 幻冬舎発行「GOETHE」戦う身体!PART4 真の名医は医者に訊け(2018年6月号) / BSフジ「『柴咲コウ バケットリスト』in スリランカ 人生を豊かにする旅路」(平成28年1月) / NHK教育テレビ「きょうの健康」人間ドック賢明活用術(平成27年5月) / NHKラジオ「ラジオあさいちばん 健康ライフ」健康診断の最新事情(平成25年11月)

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