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医療と健康

2022年05月24日

乳がん検査の頻度と種類について

乳がん検査はどれくらいの頻度で受ければいい?

65歳の女性です。昨年、マンモグラフィの検査を受けたばかりで、その時は異常は無かったのですが、毎年検査を受けていた人でも乳がんの手術をしたという人もいるそうで、あらためて心配になりました。

自分で胸を触ってみても、異常があるのか無いのか、よくわかりません。

乳がんの検査はどれくらいの間隔で受けるのが良いのでしょうか。また、検査にもいくつか種類があるようですが、どれを受ければよいのでしょうか。

答え

マンモと超音波を両方、あるいは交互に受診がおすすめ

今回は乳がんの検査についてのご質問です。
すでに昨年、マンモグラフィ検査を受けられて異常なしという事で、まずは安心ですが、一方で、検査を受けていても後から発見されるケースもありますので、心配されていることと思います。

厚生労働省が推奨している乳がん検診は、40歳以上の方が2年に1度、マンモグラフィ検査を受診することになっております。これは乳がんでの死亡率を下げるために、どういう検査をどれくらいの頻度で実施すればよいかを評価した結果、このような指針になっています。

ですが、検査機器を含めた医学の発展は日進月歩です。最新の技術を用いた検査の成果や、今実施されている検査の効果や問題点についてもその都度議論がされます。

例えばX線を使用するマンモグラフィ検査の場合、乳腺組織ががんと同じように白く写ってしまうため、乳腺組織の多い若い方の場合はがんとの区別がつきにいという問題が指摘されています。

一方、乳腺超音波検査では、マンモグラフィに比べて乳腺組織の影響を受けることが少ないため、その効果が期待されております。最近では東北大学の研究結果より、乳腺超音波検査によって40代女性における乳がん発見率が上昇したと報じられました。これから死亡率抑制効果など、更なる研究結果の蓄積も必要ですが、今後、対策型検診と呼ばれる公的検査の実施の仕方も変わってくることと思います。

またMRIを用いた検査などもありますが、費用が高額であったり、造影剤を使わなければならないため、やはり定期的に実施する健診には向かないといえます。

受診間隔についても議論されています。乳がんの進行は通常ゆっくりなことが多いため、ある程度期間が空いても早期発見が可能とされています。対策型検診では財源も限られており、費用対効果も考えつつ、いかに効率的にがんを見つけ出すことを第一に考えられています。その結果、現在は2年に1度の検査となっているのです。

しかし、がんにもそれぞれ性格がございます。中には成長スピードの早いがんもありますし、特に乳がんは遺伝性が強いこともあり、ご家族で乳がんを発症された方がいらっしゃる場合などは、ご本人の発症リスクも高くなります。

そういったことも考慮し、毎年マンモグラフィと乳腺超音波の両方の検査を受けたり、あるいは1年ずつ2つの検査を交互に受診するなど、個人レベルで対応を行うことも重要になります。早期発見の確率を上げていくため、ぜひご参考になさってください。

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髙谷 典秀 医師
  • 同友会グループ 代表 / 医療法人社団同友会 理事長 / 春日クリニック院長 / 順天堂大学循環器内科非常勤講師 / 学校法人 後藤学園 武蔵丘短期大学客員教授 / 日本人間ドック・予防医療学会 理事 / 日本人間ドック健診協会 理事 / 日本循環器協会 理事 / 健康と経営を考える会 代表理事

【専門分野】 循環器内科・予防医学

【資格】 日本循環器学会認定循環器専門医 / 日本医師会認定産業医 / 人間ドック健診専門医 / 日本内科学会認定内科医 / 医学博士

【著書】 『健康経営、健康寿命延伸のための「健診」の上手な活用法』出版:株式会社法研(平成27年7月)【メディア出演】 幻冬舎発行「GOETHE」戦う身体!PART4 真の名医は医者に訊け(2018年6月号) / BSフジ「『柴咲コウ バケットリスト』in スリランカ 人生を豊かにする旅路」(平成28年1月) / NHK教育テレビ「きょうの健康」人間ドック賢明活用術(平成27年5月) / NHKラジオ「ラジオあさいちばん 健康ライフ」健康診断の最新事情(平成25年11月)

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