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医療と健康

2021年07月06日

口の中が部分的に白い…白板症とはどんな病気?

口の中に白っぽい部分が…歯磨きしても落ちません

67歳の男性です。
しばらく前より、口の中に違和感があると思って鏡で見てみると、口の内側に白っぽくなっている部分がありました。歯磨きをしても落ちません。
この白いもののせいか、
最近では味覚も落ちてきたように思えます。少ししびれているような気もします。
歯磨きは毎日きちんと行っており、歯だけではなく、口全体、舌の上、上あご、頬の内側までブラッシングしているのですが、改善いたしません。
白っぽいだけで鋭い痛みなどはありませんので、口内炎とも違うように思えます。原因が分かりますでしょうか。

答え

白板症の可能性。放置せず早めの診察を

今回は口の中が部分的に白くなっているという方からのご相談です。

高齢者の口腔にまつわる病気には数多くの種類があり、40歳以上に行われる歯科検診で高齢者の口腔内病変の有無を調査したところ、3割近くの方が虫歯や歯周病以外の所見があるという結果もあるほどです。

口の中にできる病変として有名なのは口内炎ですが、その場合は通常、痛みがあったり、発生場所が非常に限局することが多いので、今回の症例は口内炎とは違うようです。

あなたの症状からすると、ご高齢の方に多い白板症であると推察されます。これは口の中に白い板状、あるいは斑状の病変ができる病気です。
この白くなっている部分というのは、細胞の角化が亢進している状態です。口腔内表面の細胞が何らかの刺激を受けており、その刺激が原因で細胞が異常に増殖してしまっているのです。

白板症の原因は様々ありますが、ひとつは、歯の噛み合せが悪かったり、合わない入れ歯を装着していたりして、口腔内に物理的な刺激を与え続けている場合です。歯と歯をかみ合わせる頬の内側や舌の側面、あるいは入れ歯を支える金具が触れている歯肉にできやすいです。この場合は歯科医にて歯の治療を行ったり、入れ歯の調整を行うなど、刺激の原因を取り除くことで改善します。

もうひとつは、過度な飲酒や喫煙など、化学的な刺激が白板症の発生に関係するとも言われており、この場合はそれらを控えて生活習慣を改善することが必要になります。

その他に、カンジダをはじめとした感染症が原因となっている場合もあります。口腔カンジダ症といって、一種のカビの菌が感染し、口の中に白っぽい白苔(はくたい)というものが付着する場合があります。この白苔は、初めのうちはブラッシングなどで除去することが可能なのですが、長く放置していると取れなくなってしまい、その感染自体が刺激になり、白板症へ移行することもあります。この場合はまず口腔内の粘膜から菌の感染があるかどうかを調べ、感染が原因であれば抗菌剤などを用いた治療を行います。

注意しなければならないのは、数%の確率で、この白板症からがんに発展する場合があると言われていることです。白い部分が急に多くなったり、平らだった部分に凹凸ができたり、そういった変化があれば要注意です。
口の中の異常というものは本人でも気付かないことが多いのですが、今回はご自身でお気づきになられたという事で、ぜひ耳鼻科や歯科医などで検査を行って原因を調べていただき、早めに治療されることをおすすめいたします。

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高谷 典秀 医師
  • 同友会グループ 代表 /医療法人社団同友会 理事長 / 春日クリニック院長 / 順天堂大学循環器内科非常勤講師 / 学校法人 後藤学園 武蔵丘短期大学客員教授 / 日本人間ドック健診協会 理事

    日本循環器協会 理事 / 健康と経営を考える会 代表理事

【専門分野】 循環器内科・予防医学

【資格】 日本循環器学会認定循環器専門医 / 日本医師会認定産業医 / 人間ドック健診専門医 / 日本内科学会認定内科医 / 医学博士

【著書】 『健康経営、健康寿命延伸のための「健診」の上手な活用法』出版:株式会社法研(平成27年7月)【メディア出演】 幻冬舎発行「GOETHE」戦う身体!PART4 真の名医は医者に訊け(2018年6月号) / BSフジ「『柴咲コウ バケットリスト』in スリランカ 人生を豊かにする旅路」(平成28年1月) / NHK教育テレビ「きょうの健康」人間ドック賢明活用術(平成27年5月) / NHKラジオ「ラジオあさいちばん 健康ライフ」健康診断の最新事情(平成25年11月)

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