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2016年04月07日

第2回 江戸城<「刻印石」探してみませんか?>

所在地:東京都千代田区千代田
種類:輪郭式平山城

とにかく日本一!東京ド真ん中

東京都民の誇り、徳川幕府が築いた江戸城はとにかくあっぱれ!全てが日本一。

まずその広さは中国の紫禁城、イギリスのウィンザー城、フランスのベルサイユ宮殿も及ばず、その広さは世界一です。江戸城というと皇居東御苑、北の丸公園など思い浮かびますが、それは内郭で中心部。その外側には外郭があり堀の一部がお茶の水、そこから飯田橋、市ヶ谷、四ツ谷、虎ノ門と続き、東側は隅田川の永代橋、両国橋の手前までが城の範囲でなんと総延長は16Km、城内の面積は約230万m2にもなるのです。

石材もなく築城技術者もいないこの地に、なぜこのような城が築けたかというと【天下普請】という全国津々浦々の大名を総動員して、断れば身分を奪われるという従わざる得ない請負工事システムを作ったからです。そんな訳で日本最高峰の技術を駆使した豪華な城が築かれたのです。

江戸城には大規模な城門が多く、その数123棟、これも日本一の数。すでに戦う時代では無かったので出入り口はしっかり警備されていて不審者が入らなければ良いので攻撃陣地の「櫓」が少ないのも特徴です。

田安門、清水門、外桜田門は完存する貴重な遺構で大規模かつ豪華。他の城とは比べ物になりません。また江戸城の石垣も必見です。全国の産地から種類豊富な石材が集結して将軍の城に相応しく見事に美しく丁寧に作られています。黒い石は伊豆半島、赤みを帯びた石は小田原、白と茶色の石は瀬戸内海の小豆島あたりから運ばれて、デザイン性に富んだモザイク模様の用に使われています。職人達の粋なセンスを感じます。そして良く目をこらして見ると石の表面はノミで細かく点々と削ってあったり「石化粧」というものがほどこされているのが解ります。一つ一つ職人の個性が表れており、また天下普請の城ならではの大名の持ち場を表すためのマーク「刻印石」を探すのも楽しいです。

江戸城の天守は文句なく日本一! 20階建てビル相当の巨大なものでした。当時の高層建築技術の限界とまでいわれていましたが、残念なことに明暦の大火で焼失し再建される事もなく今は天守台の一部が残っています。江戸城の無血開城までの265年間壮大な天守があったのはほんの50年ほどですが、そのスケールの大きさは健在です。

交通量も多く、高速道路が交差し、高層ビルが立ち並ぶ都会の中心に城そのものの姿こそ消えていますが、当時の姿で現存している石垣や城門などから過去と現在の時間を埋めるように壮大で豪華そして活気のあった城内のエネルギーを感じる事が出来る、今でも当時のパワーが残っている場所なのです。

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