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玉木正之のスポーツ博覧会

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2023年12月12日

野球ファンは大谷選手のMVPをよろこぶより、日本のプロ野球界の大改革を訴えろ!

大谷翔平選手がメジャーリーグ(MLB)史上初となる2度目の満票で、アメリカン・リーグMVPに輝いた。見事と言うほかないが、一方で喜んでいられないこともある。

日本のプロ野球(NPB)はアメリカに優秀な選手を奪われるばかりで、これではまるでMLBの二軍リーグだ。

野茂英雄投手がアメリカに渡った1995年頃のMLBの市場規模は約1500億円で、日本もほぼ同額だった。しかもMLBは、選手組合の長期ストライキなどで、存続が危ぶまれるほどの危機だった。が、そこからMLBは新たに球団を増やし、リーグ全体で多角経営に乗り出し、FA制度の改正などで選手の年俸を引き上げ……そして市場規模を約1兆円にまで拡大した。

一方、NPBの市場規模は約2千億円と、ほぼ横ばいのまま。選手の平均年俸は、MLBが4億5千万円に対して、NPBは約4千3百万円で、10倍もの大きな差をつけられた。

NPBの市場規模の頭打ち状態は、まるで昨今の日本経済の低迷ぶりのようで、円安状態が続くならますますMLBでドルを稼ごうという選手が出てくるに違いない。

NPBは、来年度から二軍の2チーム増加を決定した。が、その2チーム(ハヤテ223と新潟アルビレックス)には「一軍にチームを持たないこと」を参加条件にした。一軍は既存の12球団で利益を分け合いたいのだろうが、これではNPBの発展する未来像を描けず、野球ファンはMLBでの日本人選手の活躍に注目するほかないのか……?

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玉木 正之
  • スポーツライター 音楽評論家 小説家

新聞や雑誌で執筆・評論活動を展開するほか、TV・ラジオ番組に多数出演。主著に『スポーツ解体新書』『不思議の国の野球』『オペラ道場入門』他多数。

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