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2018年10月15日

「逢いに行く日の嬉しい顔が 白い日傘の中にいる」2018年9月入選作品|老友都々逸

老友新聞2018年9月号に掲載された都々逸入選作品をご紹介いたします。(編集部)

天の位

逢いに行く日の嬉しい顔が
白い日傘の中にいる

飛田 芳野

「顔が」の主語に対して「いる」も「ある」も作品として成り立ちますが「いる」で主観をしっかりと確保した歌になりました。

地の位

九十一でもまだまだ出来る
庭の草取り花作り

勝亦はる江

日常のご自身を飾りの無い自然の言葉で詠んだ中に快いリズムがあります。

人の位

良くも悪くもおしどり夫婦
湿布はりあう風呂上り

王田 佗介

自分一人では手の届かぬ所が生活の中には沢山あります。そこをさりげなく補い合うのがご夫婦なのでしょうね。

十 客

逢いに来るよと逝くとき言った
夢にも来ないわねえあんた

岡本 政子

「ねえあんた」に情が籠っていて魅かれます。

似てはいないと思っていたが
顔に親父と同じシミ

若色 茂

父と似たとこなど無いと思っていたが。考え方などにも通うものが出てきたか?

遠い思い出レイテの島に
征った兄貴に巡る盆

高木 まつ

軍人として日本をレイテ島で死守して下さった兄上に何十回目かのお盆が巡ってきた。憧れであり、ご自慢の兄上だったのですね。

今日のお弁当何かと思い
一人留守居のおたのしみ

三橋 ユキ

ご家族皆さんと同じお弁当。でもお一人での留守番弁当。なる程、中が楽しみですね。

青いお空に流れる雲よ
私ベッドで籠の鳥

鈴木 三保子

ご自身の境遇を雲に呼びかけていながら、懐かしい大正時代の流行歌「逢いたさ見たさに~」の歌詞がすぐ思いうかぶ「籠の鳥」。昭和時代に森繁さんも歌いましたね。

今日はうきうきさわやかサロン
皺の笑顔がハイタッチ

大石 志津江

サロンで会えたお友達同士。お互い「元気でよかったね」のハイタッチ。

川根茶低迷おいらも老いて
放棄茶園も竹藪に

仲野 まつ乃

茶園が放棄される実相は分かりませんが、あの川根茶が無くなることは日本の一部が無くなるようで哀しい。

うまいうどんは手打ちに限る
足で踏んだり伸ばしたり

山田 浩司

作業の中心人物は小休止して、足踏み手延べなど子供や年長者が参加し始める。

ペット霊園供える花に
縦書き横書き犬の墓

向井 智恵子

愛犬家の心が偲ばれます。

異常気象でシニアの競技
やるも汗かき見るも汗

小林 良一

まったくです。

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