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2021年07月08日

「田植え機が音を立てゆく四月の田番号かけたい早苗の整列」2021年7月入選作品|老友歌壇

老友新聞2021年7月号に掲載された短歌入選作品をご紹介いたします。(編集部)

一 席

田植え機が音を立てゆく四月の田番号かけたい早苗の整列

野澤 玲子

苗が植えられていく音、田んぼの水の動く様子が明るく生き生きと伝わり、鳥の鳴き声までも聞こえてくるようです。そしてなんといっても「番号かけたい早苗の整列」が決まっています。

二 席

春風に物干し竿を売る声のゆるやかに流るる日曜の朝

櫓木 香代子

春風、ゆるやかに、日曜の朝、これらの言葉の取り合わせが、物干し竿を売るのんびりした声と相俟って少し気怠い春の雰囲気をよく伝えています。

三 席

落ち椿己が根元に重ね散り来春咲かせる肥沃となせり

勝亦 はる江

根元に重ね散っている椿を見て、来春の己の肥沃にしているのだと感じた。更に椿のその姿から、あるいはご自分の事に思いが及んだのでしょう。

佳作秀歌

新しきランドセルの匂い引き連れて皆手をあげて渡る歩道を

荻野 徳俊

新一年生の、生き生きとした可愛らしい姿。「匂い引き連れて」が新鮮です。

雨戸開ければ影のごとくに夏燕飛び交いながら虫を狙いぬ

王田 佗介

朝の光景でしょうか。子燕のため虫を狙う親燕。「影のごとくに」が光ります。

耳出しのカットすませれば揚羽蝶風に吹かれて翔びたつ気分

岸 慶子

髪をカットし、耳を出してすっきりさせるとそんな爽快な気持ちになりますね。

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