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医療と健康

2021年04月21日

「健康食品」のあれこれ

皆さんは健康食品を摂取していらっしゃいますか?今回は多くの皆さんの関心が高い「健康食品」について、あれこれ書いてみたいと思います。

まず、「健康食品」とは何なのでしょうか?
実は、日本の法律には「健康食品」というカテゴリーはなく、法律上は「食品」に分類されています。この中で健康に良いとして売られている食品が、「健康食品」と呼ばれるものです。私たちが口にするものは2種類しかありません。一つは食品で、もう一つは医薬品です。「健康食品」は食品に分類され、医薬品ではありません。その使用目的も異なっており、「健康食品」は健康の増進、医薬品は病気の治療と予防です。従って、「健康食品」は病気の治療に用いることはできません。「健康食品」にも錠剤やカプセルのような形をしたものがありますが、医薬品と認識されないように、「食品」と明示することが求められています。また、「健康食品」の摂り方の記載方法も医薬品とは異なります。皆さんが病院などで処方される医薬品には、「1日3回毎食後1錠ずつ」などと書かれます。がしかし、「健康食品」は医薬品のような記載はできず、「1日6〜8錠を目安にお召し上がり下さい」のような記載になります。

このような「健康食品」には種類があることをご存じでしょうか。「トクホ」や「機能性表示食品」のような言葉を聞いたことがあるという方も多いのではないかと思います。「健康食品」の分類を下記の図に示します。

「健康食品」は大きく分けて「いわゆる健康食品」と「保健機能食品」に分類されます。「健康食品」のうち、法令上の定義があるものを「保健機能食品」といい、機能性表示ができることが特徴です。これ以外の「健康食品」のことを「いわゆる健康食品」といいます。

「いわゆる健康食品」とは「一般的に健康によい」として販売されている「健康食品」のことで、「栄養補助食品」、「健康補助食品」、「栄養調整食品」など、健康に何らかの良い効果が期待できる食品全般のことを指します。但し、「血圧が高めの方に適した食品です」のような機能性表示をすることができません。そのため、単なるイメージや体験などを根拠として販売されていたり、製品の科学的根拠に乏しかったりすることがあり、注意が必要となります。

これに対し、「保健機能食品」とは、「健康食品」のうち法令上の定義があるもので、機能性表示ができることが特徴です。「栄養機能食品」、「機能性表示食品」、「特定保健用食品」の3種類があります。

「栄養機能食品」は、ビタミン13種類とミネラル6種類、n-3系脂肪酸の20種類について規定されており、1日に必要な栄養素の補給・補完を目的とする食品のことです。これらの含有量が規格・基準に達していれば、国への許可申請や届け出をしなくても栄養機能表示ができることが特徴です。ビタミンやミネラルを含む「健康食品」の多くがこれに当てはまり、錠剤やカプセル状の製品から、ドリンクや加工食品、生鮮食品(果物など)まで多様なものが販売されています。

「機能性表示食品」は、事業者(製造メーカー)の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品のことです。販売前に安全性や機能性の根拠に関する情報などを消費者庁長官へ届け出ることにより表示することができます。現在のトレンドとなっており、多くの商品が販売されています。コンビニやスーパーで売っている飲料に「機能性表示食品」と書いてあるものを見かけたことがあるのではないでしょうか。例えば難消化性デキストリンを含むものであれば「中性脂肪を抑える、血糖値の上昇を抑える」という機能性表示がしてあります。この機能性表示についても、医薬品的な疾病の治療効果または予防効果を標榜する用語(例えば高血圧に効くなど)を使用することは認められていません。

「特定保健用食品」は「トクホ」とも呼ばれ、唯一、認定マークがあるのが特徴です。個々の食品について、ヒトにおける有効性・安全性、適切な摂取量を科学的に評価し、消費者庁長官が許可・承認したもので、国による審査があるという点で他の「健康食品」や「保健機能食品」とは異なります。保健用途表示が認められており、「お腹の調子を整える」「コレステロールが高めの方に適する」「食後の血糖値の上昇を緩やかにする」「血圧が高めの方に適する」「歯の健康維持に役立つ」などの用途を持つ様々な食品が販売されています。スーパーやコンビニでも多く取り扱われていますので、認定マークを目にすることも多いと思います。

一般的に「健康食品」の作用は穏やかで、効果が現れるまで概ね2~4週間程度かかります。もし、摂取により体調が悪くなるようでしたら、すぐに使用を止めて下さい。

「健康食品」は上手に利用しましょう。

中島孝則教授
  • 中島 孝則 教授
  • 日本薬科大学 大学院薬学研究科・薬学部薬学科 教授、博士(薬学)
  • 病院や薬局で使用される製剤の適正な使用について研究しています。また、「NR・サプリメントアドバイザー」の認定資格も有しており、健康食品の安全かつ有効な使用法に関する講義、講演活動も行っております。
  • 日本薬科大学 公式サイト
    https://www.nichiyaku.ac.jp/

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