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2021年11月01日

遠のく「ご隠居」は健康の証しか…?働く高齢者の割合4人に1人

総務省が毎年「敬老の日」に公表する「高齢者の人口推計」で、65歳以上の高齢者人口が2020年より22万人増えて3640万人であることがわかった。このうち女性は2057万人(女性人口の32%)、男性は1583万人(男性人口の26.0%)。70歳以上は2852万人で前年より61万人増えている。
総人口に占める高齢者の割合(高齢化率)は29.1%で、高齢者数・割合ともに過去最高を更新した。

働く高齢者の数も増えている。高齢者の就業数は906万人と過去最多を更新し、就業率は25.1%で、初めて「4人に1人」に達した。就業者全体に占める割合も13.6%で過去最高。

就業高齢者の8割がパートやアルバイトなどの非正規雇用である。その理由について3割の男女が「自分の都合の良い時間に働きたいから」と答えている。これに続くのが「家計の補助のため」で、女性21.6%、男性16.2%。

政府は社会保障改革案で「生涯現役で活躍できる社会」を掲げ、70歳まで就業機会を与えられるよう企業に努力義務を課すなど、高齢者が一律に支えられる側に回る仕組みを変えていく考えだ。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、2040年には高齢化率は35.3%になると予測している。

落語でおなじみの江戸時代の「ご隠居さん」の年齢は、50歳ぐらいだと言われる。70、80歳を過ぎても働き続けられることは健康である証として喜ぶべきことなのか、複雑な心境である。

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