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2018年08月10日

「雨風(あめかぜ)凌いで相合傘に ふたり寄り添い生きた道」2018年7月入選作品|老友都々逸

老友新聞2018年7月号に掲載された都々逸入選作品をご紹介いたします。(編集部)

天の位

雨風(あめかぜ)凌いで相合傘に
ふたり寄り添い生きた道

天野 照華

「もちつもたれつ相合傘によける浮き世の雨と風」
という平山蘆江(ひらやまろこう)の名作があります。二章の味わいをお届けします。

地の位

出掛けましょうかとネクタイ背広
おっとズボンの履き忘れ

山田 浩司

ズボンから履く習慣の人と、上半身から決めるタイプの人がありますね。

人の位

花も散り果て菜の花盛り
蝶もよろめく春の風

飛田 芳野

桜が終わって菜の花盛り。春風に誘われても人は蝶のように怪しくよろめくのは願望だけにしておきましょう。

十 客

パッと開いた南瓜の花に
今日の運勢吉と出た

大石 志津江

楽しみは暮らしの中で見つけるものなのですね。

単線乗り継ぐ故郷(ふるさと)列車
車掌のマイクも国訛

福田 浩明

さして用事も無いこうした旅こそ私には理想です。

春の眠りを邪魔しに来たか
チュンチュチュンチュと雀たち

向井 智恵子

良寛や一茶の世界に引き込まれ幸福感一杯ですね。

あんた馬鹿だねあんたも馬鹿よ
憎まれ口して笑う仲

岡本 政子

話し言葉こそ都々逸の用語という本質を地で行ってくれています。

二年に一度の検診クリア
菜食主義者で腹八分

櫓木 香代子

ご自身のモットーなのですね。肉や炭水化物は全く採らないのですか。

知事様ご快癒祈った便り
思いも寄らないお礼状

手銭 美也子

県知事へ御見舞状を出す温かい発想が返礼に通じているのですね。

感謝の心とプラスの思考
今日も明るく過ごします

鈴村 三保子

原作は「過ごしましょう」でしたがスローガン臭が強いので、心構えの範疇(はんちゅう)に停(とど)めましょう。

此所の温泉美人の湯です
誰も効目(ききめ)はないらしい

黒木 弘

揶揄(やゆ)の中に温泉場の気安さと和やかさが感じられます。

風に誘われ散策小花
休み処(どころ)の山笑う

高木 まつ

季語を使って俳風を漂わせました。

後ろ姿を目で追いながら
梅雨の日暮れの別れ傘

惣野代 英子

芝居掛かった言葉遣いが面白さと物足りなさです。

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