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2017年12月01日

運転免許自主返納ためらう理由7割が「生活に不便」…車が無くても困らない環境作りが急務

75歳以上の転免許証返納が増えている。

今年8月末現在で16万3325人が返納し、すでに昨年1年間の数を上回っている。
全体の交通事故数が減るなかで、高齢者運転による事故の割合は増えており、ブレーキとアクセルの踏み間違えなどによる事故は後を絶たない。
中でも交通事故との関連を問題視されているのが認知症。今年3月12日から、免許更新時に認知症機能検査を強化した「改正道路交通法」が施行された。
警察庁が発表した9月末時点の数字によると、111万7876人が更新時検査を受け、「認知症の恐れがある」と判定された人が3万170人。そのうち2万975人が医師の診断を受けるよう求められ、697人が「認知症」と診断され免許取り消し・停止の処分を受けた。また、「認知症の恐れがある」と判定された後、自主的免許返納や更新しなかった人が7658人に上った。

運転免許の返納率には地域差がある。代替交通手段がある都市部に比べ、車がなければ買物、病院に行けない地方では、車は生活に欠かせない移動手段。簡単には手放せず、返納には苦悩と決断がある。
返納者が増加した理由の一つは、返納すれば公的な身分証明書となる「運転経歴証明書」(生涯継続)が発行されることになった。もう一つの理由が、バスカードの贈呈やタクシー利用料金の割引などで、自主返納を後押しする自治体が増えたことである。

自主返納をためらう理由のアンケートで、70%が「車がないと生活に不便だから」と答えている。車がなくても生活に困らない環境づくりが急がれる。(老友新聞社)

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