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2020年05月25日

怪しいコロナ対策商品にご用心

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による肺炎 (COVID-19)の問題で日々の生活が制限されていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

テレビでは、マスクの品薄につけこみ、高額販売されていることが連日報じられていました。このようなときは、「科学的根拠のない商品」を売って、儲けようとする悪質な人が出てきます。消費者庁では、ホームページで、「根拠のない商品」の購買に関しての注意喚起を行っています。

(消費者庁ホームページより)

それでは、根拠のない商品としてどのようなものが販売されているのかをご紹介したいと思います。

1.健康食品

効果をうたえる健康食品(サプリメント)は、「特定保健用食品(トクホ)」と「機能性表示食品」の2つカテゴリーのものだけです。パッケージや広告に、いずれかのカテゴリーであることを表記していないにも関わらず、効果(のようなもの)をうたっている健康食品は、コロナに効くかどうかという前に、そもそも違法なものなのです。ただ、これらを販売している業者は非常に頭がよく、「私は効果があると書いていないのですが、消費者が勝手に効果があると誤解しています」というようなテクニックで広告を行っています。

そもそも、現状では、新型コロナウイルスや肺炎に有効であることが科学的に証明された食品はありませんので、コロナに効くと書いてある食品があれば、即、怪しいものだと考えればよいでしょう。食品の場合、お金を損するだけではなく、予期せぬ有害な作用が表れることがあるため、特に注意が必要です。現在、科学的に証明されていないにもかかわらず”コロナに効く”とうたっている健康食品は、ビタミンCやビタミンD、オリーブ葉、深海サメ肝油に含まれるアルキルグリセロール、はちみつやダイコンに含まれるジアスターゼ、はちみつの一種のマヌカハニー、青汁、松の種子、タンポポ、植物酵素、納豆、緑茶カテキン、あおさ海苔、乳酸菌、水素水などが確認されています。この中には、日常、食べていて問題のない食品も含まれますが、コロナに有効とうたっているような業者の商品は、その品質も信用できない場合がありますので、避けられた方が無難だと思います。

2.アロマオイル

植物のよい香りの油をアロマオイルと呼び、日常を潤すアイテムとして広く用いられています。一部には、それをかぐことで、医学的効果が得られるとされているものもありますが、当然、コロナウイルスを予防する効果はありません。

3.そのほか

マイナスイオン発生器、空間除菌剤(首下げ型、据え置き型)、光触媒スプレーも、コロナに有効と表記して販売しているものがありますが、効果はありません。例えばマスクを買いにお店に行って、マスクが欠品している場合、安価なものほどつい手を出してしまうことがあります。中には、根拠のない商品を置いているところも多くありますので、皆さまくれぐれも気をつけてください。

また、中国の報道で、武漢では、コロナに対し、中国薬(日本の漢方薬にあたる)で抑え込みに成功したとの報道がなされていますが、現時点では、科学的な証拠はありません。私の専門の漢方薬についても、国内で、コロナに有効であったとの症例報告(一人の患者さんで効いたかもしれない)が、いくつかありますが、誰にでも有効と言えるほどの証拠はどこにもありません。万が一、コロナ陽性となり自宅待機などをされる場合には、これらの怪しい商品や療法を自己判断で使用することなく、必ず専門家の指示のもとに過ごしてください。コロナの予防方法はたった一つです。ワクチンが開発されるまでは、なるべくウイルスと接触しないようにする生活を心がけること以外にはありません。

新井 一郎
  • 新井 一郎 教授
  • 日本薬科大学 大学院薬学研究科・薬学部 教授、博士(薬学)
  • 漢方や健康食品、代替医療が専門。その科学的根拠をもとに、国際標準の作成や、医療政策への提言を行っている。

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