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2022年07月01日

政府の「骨太の方針」に「歯の健康診断」。具現化に期待

政府の経済財政運営の基本指針「骨太の方針」に「国民皆歯科健診の具体的検討」の一文が盛り込まれた。「歯科検診の義務化か」とワイドショーで取り上げられるなど話題になっている。

「皆歯科健診」の方策として、〈定期健康診断に歯科健診を取り入れる〉〈「健診券」を国民に配布して最寄りの歯科医で健診が受けられるようにする〉などの案が浮上しているというが、具現化するまでには紆余曲折がありそうだ。
現行の歯科健診は、乳幼児や就学中の小中高生を対象にした学校での検診が義務付けられている。また、全国7割の自治体で40歳から10年に1度、健康増進法に基づく歯周病対策の健診を実施している。しかし、その受診率は1割にも満たない。

怖いのは歯周病。日常の歯のケアを怠ると、歯垢がたまり細菌によって炎症が起き、その細菌が歯肉から血管に入り、糖尿病、誤嚥性肺炎や動脈硬化など冠動脈症疾患のリスクが高まるといわれる。しかも初期段階では自覚症状がなく、気が付いたときは進行していることが多いという。

日本人は「歯を治療する時に」歯科医に行くのに対して、歯の治療費が高い欧米では、「歯の健康状況の診断のために」定期的にケアをする意識が高い。今回の骨太方針明記は、健診により歯の健康を維持して他の病気の誘発を抑え、医療費を抑制する狙いもある。

ちなみに、電動歯ブラシを使っている人も、1日1回は自分の手で磨くことがお勧めだそうだ。

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