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コラム

2021年11月29日

「姿を消した火鉢」~本紙読者投稿より

子供の頃、火鉢に手をかざすのが好きだった。パチパチと炭火が燃える様子に見入り、安らぎと教習に満ちていく。火鉢の前では、家族の顔が間近に見え、それはまさに心を寄せ合う姿のように見える。

決して合理的ではない火鉢は、すぐにこたつや電気ストーブにその役割の座を奪われてしまい、そのうち家族の顔にも心にも距離が出来た。

火鉢の存在感は誰もが認めるところで、言葉少なではあるけれど、悲しみや苦しみをお互いに分かち合ってきたのだと思う。だから心の中の火鉢は、誰もが失っていない。地味な役割ではあるが、炭火の燃える暖かさは、家族の顔や心の距離を近づけ、かつての記憶を呼び起こすのだ。

子供の頃、「股火鉢」をして、よく叱られたものだ。そんな懐かしい火鉢。今、家中何処を捜しても、見つからない……。
(静岡県 S・M)

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