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コラム

2022年06月27日

第1回「横浜三搭ストーリー」

「気ままに城巡り」から引き継いで、今回から姉妹編「気ままにまち巡り」がスタートいたします。

表題の通りに気ままにふらりとまちへでて、歴史旧跡をご案内いたします。単なるまち歩きガイドとは違いちょっとした「へー!」と思われるエピソードも合わせてご紹介したいと思っています。私は東京在住のため関東方面が多くなりますが、それでもたまには気ままに遠出して神出鬼没のレポートをお届けいたします。

記念すべき第1回は横浜です。横浜といえば港。開港された横浜は多くの欧米人が降りたつ文明開化の発祥の地です。

西洋文明香る歴史建造物

横浜市内の「関内」は駅名だけが残っていますが、東海道との間に「関所」が創られたことに由来しています。この地区に神奈川県庁本庁舎、横浜税関本関庁舎、横浜市開港記念会館という「横浜三塔」と呼ばれる三つの建物があります。それぞれ建物に見合った「キング」「クィーン」「ジャック」として親しまれています。

旧帝国ホテルの設計者として知られるフランク・ロイド・ライトのデザインや、アールデコの影響をうけた建物真ん中の重厚なデザインの塔は五重の塔のイメージで、当時流行した帝冠様式を使用した風格のある地上5階建てが神奈川県庁本庁舎のキングです。

キングと同様、横浜税関本関庁舎のクィーンは関東大震災で倒壊焼失したため、帝都復興事業一環として再建され竣工は昭和9年。地上5階建ての建物の上に、イスラム寺院風の青緑色のドームが載っているのが特徴。

最後に横浜市開港記念会館のジャックは横浜港開港50周年記念事業として大正6年に完成しましたが、やはり関東大震災で全焼し、東南隅に時計塔、西北隅に角ドーム、西南隅には八角ドームが設けられ、東京駅を設計した辰野金吾が好んだ辰野式フリークラシックとよばれる建築様式の影響を受けたデザインで、焼失前とほぼ同じデザインで再建されています。

三塔が同時に見える場所かつて船が港に近づくとこの三塔を目印に入港したといわれ、航海を安全に終えるシンボルとなり、航海中に船員達が遊んでいたトランプに見たてて、キング、クィーン、ジャックと呼ばれるようになったそうです。

今は高層ビルが建ち並び三塔が同時に見える場所は限られてしまい、「赤レンガパーク」「日本大通り」「大桟橋」の三か所です。

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