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医療と健康

2023年12月28日

虫歯は無いけど「歯周病検診」は受けるべき?

孫に「口が臭い」と言われてしまい…

 70歳の女性です。先日、市から歯周病検診の案内状が届きました。
 私は、この年齢にしては歯が丈夫な方だと思います。入れ歯ではなく、自分の歯で、食べ物もしっかりと噛めます。虫歯の治療も、昔に何度かしたことがあり、何本か抜きましたが、現在は痛みなどありません。
 ところが、孫によく「口が臭い」と言われるのです。歯磨きも毎日しており、自分で自分の臭いはよく解らないのですが、口の臭いはなにか病気が原因なのでしょうか。歯周病検診を受けたほうが良いのでしょうか。

答え

口内に細菌、炎症の恐れ。他の病気を引起こす原因にも

 今回は歯周病についてのご相談です。ご自分の歯がしっかりと残っており、かつ歯磨きもしっかりされているようですが、口臭と歯周病との関連をご心配されているようす。

 歯は、その周りにある歯肉によって支えられておりますが、口の中には数百種類の細菌が存在していており、その歯と歯肉の隙間に細菌が感染すると、そこに炎症が起きます。これが歯周病です。
 歯周病がさらに酷くなると、歯肉の隙間のさらに奥にある、歯を支える土台の骨も溶かしてしまい、最終的には歯を抜かなければならなくなることもあります。

 歯周病の症状は様々あり、今回ご心配されているような口臭も一つの症状です。それ以外にも、歯肉が赤く腫れて痛みが起きたり、また歯ブラシをした時に出血したり、朝起きた時に口の中がネバネバするような症状も出たりします。
このネバネバの正体は細菌が作り出す物質で、歯の表面に付着し歯垢(プラーク)を形成します。さらにこのプラークが硬くなっていくと歯石になり、そのままにしておくと、歯周病を悪化させてしまいます。歯石は通常の歯ブラシでは取り除くことができないため、歯医者にて除去する必要があります。

 歯周病は高齢化に伴い増加しますが、特にてタバコを吸っている方や、糖尿病の方は歯周病になりやすいので注意が必要です。糖尿病の方は細菌感染を起こしやすいため、歯周病にもかかりやすく、また血糖値が高いほど歯周病が進行しやすくなるので血糖コントロールも重要です。

 また、歯周病は口の中で細菌が繁殖している状態ですので、その細菌が全身に回り、他の病気を引き起こす可能性もあります。たとえば年を重ねるとむせやすくなりますが、口の中に細菌が繁殖していると、むせた際に細菌が肺へと侵入し、誤嚥性肺炎の原因になったりします。

 今現在の症状が口臭だけであれば、歯周病とは無関係かもしれません。しかしせっかくの機会ですので、一度検診で口の中の状態をチェックされ、さらによい歯磨きの仕方などを教えていただくことで歯周病を予防することに繋がりますので、ぜひ歯周病検診を受けてみて下さい。

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高谷 典秀 医師
  • 同友会グループ 代表 / 医療法人社団同友会 理事長 / 春日クリニック院長 / 順天堂大学循環器内科非常勤講師 / 学校法人 後藤学園 武蔵丘短期大学客員教授 / 日本人間ドック学会 理事 / 日本人間ドック健診協会 理事 / 日本循環器協会 理事 / 健康と経営を考える会 代表理事

【専門分野】 循環器内科・予防医学

【資格】 日本循環器学会認定循環器専門医 / 日本医師会認定産業医 / 人間ドック健診専門医 / 日本内科学会認定内科医 / 医学博士

【著書】 『健康経営、健康寿命延伸のための「健診」の上手な活用法』出版:株式会社法研(平成27年7月)【メディア出演】 幻冬舎発行「GOETHE」戦う身体!PART4 真の名医は医者に訊け(2018年6月号) / BSフジ「『柴咲コウ バケットリスト』in スリランカ 人生を豊かにする旅路」(平成28年1月) / NHK教育テレビ「きょうの健康」人間ドック賢明活用術(平成27年5月) / NHKラジオ「ラジオあさいちばん 健康ライフ」健康診断の最新事情(平成25年11月)

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