高齢者のための情報サイト【日本老友新聞】

老友新聞
ルーペ

ニュース

2018年10月31日

その首のしびれや痛み、もしかして頚椎症かも。さっそくセルフチェック

首や肩はいつもと少し違う動きをしたり、寝違えたりすることで日常的に痛みを感じやすい部位ですね。しかし首や肩の痛みがしつこく続く場合、それはただの寝違えなどによるものではないかもしれません。
首のしびれや痛みの悩み、自分でできる改善方法について、お茶の水整形外科機能リハビリテーションクリニック院長の銅冶英雄先生にお話を伺いました。

首の痛みは骨のズレが原因。ズレを治す体操が効果的

スマートフォン操作や編み物を長時間続けていると、首や肩がこることがあるでしょう。手で首をもみ、肩を回すなど動かして、コリが軽減すればよいのですが、激しい痛みに悩まされる方もいます。振り向こうとして首に激痛が走り、布団に入って枕に頭を乗せても痛い。よく眠れないと、体全体の疲労もたまりさらにツライ状態に陥ります。そんな症状が体操で改善できるそうです。

「首のコリや痛みの主な原因は、首の骨である頚椎が変形し、頚椎と頚椎の間の椎間板が潰れるなどして起こる『頚椎症』です。それは日常生活の姿勢の悪さの積み重ねで生じているため、椎間板のズレを治す体操を行うことで、症状が良くなる方が多いといえます」

こう話す銅冶英雄先生は、20代の頃から4回もギックリ腰に見舞われたそうです。鎮痛薬を飲んで痛みが治まっても何度も腰痛を繰り返したことで、オリジナルの運動療法を考案しました。それを治療に生かして数多くの人を救っています。
「頚椎症では、首の椎間板がズレて、椎間板を安定的に支える椎骨の一部が飛び出し、首の動きを悪くして神経を圧迫することで痛みが生じます。人間の体には、ズレた椎間板を戻そうとする働きがあるため、日常生活の中で姿勢を正し、体操を行うことで痛みが軽減されるのです。

「頚椎症」とは

■頚椎の椎間板(※)が傷んで骨が変形した状態のこと。
(※)骨と骨の間にある軟骨で、衝撃を吸収するクッションの役割と背骨のつなぎ目として背骨全体の動きを出す役割。外側の線維からなる線維輪とその中のゼリー状の髄核から構成されている。

■脊髄から分かれて上肢へゆく神経根が圧迫される。
→頚椎症性神経根症

■脊髄が圧迫される
→頚椎症性脊髄症

セルフチェック!あなたの「首」は大丈夫?

当てはまるものにチェックを
□首や肩が痛むことがある
□首や肩がこる
□振り向くことができない
□上を向くことができない
□頭が痛い
□腕が上がらない
□腕や手がしびれる
□首を動かすと音がする

当てはまるものが0の人は、頚椎症ではありません。1~3つの人は頚椎症か予備群かもしれません。4つ以上の人は、頚椎症の可能性がかなり高いです。早めに整形外科で受診を。

取材・文/安達純子


銅冶英雄(どうや・ひでお)先生

お茶の水整形外科機能リハビリテーションクリニック院長。1968年新潟県生まれ。日本医科大学卒。千葉大学医学部附属病院や成田赤十字病院などに勤務し、米国の大学と豪州への留学を経て2010年より現職。独自考案の「首の痛みナビ体操」で多くの患者の症状を改善している。


【関連記事】

この記事は『毎日が発見ネット』に掲載の情報です。

この記事が少しでもお役に立ったら「いいね!」や「シェア」をしてくださいね。

高齢者に忍び寄るフレイル問題 特集ページ
日本老友新聞・新聞購読のお申込み
日本老友新聞・新聞購読のお申込み
  • トップへ戻る ホームへ戻る