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2022年02月21日

「オミ株」拡大で死亡者数過去最多。進まぬ3回目接種に高齢者施設も逼迫

「陽陽介護」――こんな新聞の見出しが目に止まり、改めて新型コロナウイルス・オミクロン株の急拡大を実感させられる。

「陽陽」とは、高齢者施設で集団感染(クラスター)が発生し、陽性の職員が、陽性となったが入院できない高齢の利用者を介護せざるを得ない逼迫した状況に陥っている事態を報じているのだ。

オミクロン株は、デルタ株に比べ感染力は強いが軽症の人が多いと言われていた。しかし、感染の急拡大で重症者、死亡者数とも急増している。重症者数は、昨年9月以来となる1千人を超えた。1日あたりの死亡者数は過去最多の200人以上が確認され(2月15日)、その多くが高齢者である。病床使用率も高まり、医療の逼迫が起きている。

高齢者は感染すると、持病が悪化して死亡するケースが多いという。医療が深刻化する大阪府の吉村知事は「入院患者の7割以上、死亡者の9割が70歳以上」だとし、健康観察の対象を原則65歳以上に限定する方針を打ち出した。また、政府分科会の尾身会長は「感染は10代以下と高齢者に二極化してきており、高齢者のケアに重点を置いた医療体制にシフトする必要がある」と分科会後の会見で発言。

しかし、“頼みの綱”3回目のワクチン接種は、65歳以上が29.4%、全人口ではいまだ11.1%(2月16日公表)。岸田首相は1日100万回接種を宣言するが、いかんせん遅い。なぜ遅れたのか、多くの国民が抱く疑問に、納得いく説明がほしい。

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