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2021年04月01日

「改正高年齢者雇用安定法」4月1日から施行。70歳定年にアンチ歓迎派57.4%

70歳定年時代の到来――70歳まで働く機会の確保を企業の努力義務とする「改正高年齢者雇用安定法」が4月1日から施行される。

改正前の同法では、65歳までの雇用継続が企業に義務付けられていた。改正法では、これを70歳まで延長し、さらに
①別の会社への就業機会が得られるようにする
②フリーランス契約への資金提供
③起業の後押し
④社会貢献事業参加への支援
を選択肢として新たに加えた。

70歳定年引上げの背景には、将来の労働力不足への対処がある。就業人口、15~64歳の生産労働人口は、少子化により減少が続き、今後さらに低下が予想される。
もう一つの大きな理由が、社会保障給付費(年金・医療・介護)の増加だ。2018年に121.5兆円だった社会保障給付費は、高齢者人口が4千万人となる2040年には190兆円に膨らむと予想されており、社会保障の担い手を厚くする狙いがある。

〈サラリーマンは70歳定年についてどう思うか〉のアンケート調査では「歓迎派」42.6%、「アンチ歓迎派」が57.4%だった(定年後研究所調べ)。「年金など老後収入が確保されるなら、老後は余暇を楽しみたい」というのが本音であろうか。

働く意欲のある高齢者は、お金だけでなく、仕事のやりがい、社会・人々とのつながりも求めている。コロナ禍でリモートの普及など労働環境も変化している。「選択定年制」や「同一労働同一賃金」の高齢者への適用など、前向きな取り組みを期待したい。

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