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コラム

2016年05月12日

共に生きる〈ムクドリ・クラゲはノーサンキュー〉 連載5

ありがたいご縁をいただき、東京青年会議所主催3Dプロジェクトに参加する機会に恵まれました。

3Dとは「出来る事を」「出来る人が」「出来るだけする」という意味。

郡山を過ぎる辺りから次第に高速道路の道も悪くなり、覚悟を決めて行きました。震災で被害に遭われた現地の光景はテレビで映し出されている以上で、言葉もなく、大変厳しい現状です。呼吸をするのも苦しくなる程、胸の潰れる思いでした。

これからの日本を再生していくであろう若者の集団、青年会議所のメンバー達とそれぞれの箇所に分かれて役割分担。物資配給、炊き出し、子供縁日、そして私達のコンサート。専門性を生かし、互いに思いやり助け合う支援です。

江戸しぐさの根っこは互助共生の精神。この共生は「肩を寄せ合って生きる」ではなく、自立した人々が対等に生き生きと誇りを持って生きて行く、というもので、その精神の築き上げが、街の発展、平和の基礎となって行ったのです。

だからこそ江戸の人は生き生きと働き、人助けをし、人のためにすっ飛んで行けたのでしょう。人として生まれてきたことに感謝して、知らず知らずのうちに「お互いさま」の心で協力し合う。その力強さを受け継ぐのが今、その時です。

ここで私は「シェア」「share」という意味を考えてみました。

大きく分けて二つあると思います。一つは分ける、取る、分け前や取り分、持ち分といった権利。二つ目は負担、役割、尽力の義務や責任という意味。この両方を合わせ持っている言葉ですが、シェアの本当の意味は共に生きる生き方、暮らしの根本で、喜びも哀しみも対等に分かち合う言葉でもあります。

支援というのは簡単なようで、思っている以上に難しい事です。相手の意思を汲んでこその支援です。

群れをなして飛んできて、やかましく去って行くのがムクドリ。相手の意思を無視して押し付ける人はムクドリ……江戸っ子は大変嫌いました。

そしてクラゲも嫌われていました。わっーと押し寄せて、状況が変わるといつの間にか姿が見えなくなるのがクラゲです。

このムクドリしぐさとクラゲしぐさは支援には禁物です。

「共により良く生きる」事を肝に銘じて、3D支援を日本全体に広め、半永久的に続ける必要がある時だと石巻に行って確信しました。(老友新聞社)

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酒井 悦子
  • 伝統芸能コーディネーター / 筝曲演奏家

幼少より生田流箏曲を学び、現在は国際的に活躍する箏演奏家。

箏の修行と同時に、美術骨董に興味を持ち、古物商の看板も得る

香道、煎茶道、弓道、礼法などの稽古に精進する一方で、江戸文化の研究に励み、楽しく解りやすくをモットーに江戸の人々の活き活きとした様子と、古き良き日本人の心を伝えている。

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