医療と健康
疲れのサインを見逃さないで
日本人はまじめで勤勉な人が比較的多いですね。がんばることは上手なのに休むことが下手な人が多いような気がします。また、これまで一生懸命走り続けてきた人ほど、休むことを難しいと感じがちです。何もしなかった日があると「休んでしまった」と後悔したり、自分を責めることもあります。本当は「休んでしまった」ではなく、「やっと休めることができた」が正しい表現ですし、休めたことを喜んでもらいたいくらいです。これまで一生懸命走り続けてきたならば、必ずどこかで休憩が必要になります。何もしたくないのは心が疲れているサインです。そして、何もできないのは体が疲れているサインです。サインを見逃してはいけません。
さて、休むときは、まず、その時の自分が心と身体、どちらがより疲れているかを考えてみましょう。考え事や心配事が頭をぐるぐる回っている場合は、身体を休めるだけでは回復しづらいかもしれません。ゲームをする、野菜のみじん切りをする、編み物をするなど、なんでもよいので手や身体を動かすとよいでしょう。逆に身体が疲れている場合は、とにかく横になりましょう。座っているだけでもエネルギーを消費しますから、横になることをお勧めします。また、おいしいものを食べたり飲んだりすることは、頑張らずに心身を元気にできる手軽な方法です。
休む方法はなるべく調子がよいときに考えておきましょう。調子がわるいときに、「どのように回復しやすいか。元気になれるか」と考える余裕はあまりありません。それに、元気なときに出てくるアイデアや考えの方が、自分を元気にしやすいものです。いざというときのためにぜひ考えてみてください。
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- 山本 晴義 医師
- 心理カウンセラー
日常よくある心の悩みについて、山本先生が解説します。心を健康に保ち、毎日健やかに過ごしましょう!
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