医療と健康
感情より行動のコントロールを

帰宅した後、ソファに座って少し休憩のつもりが、ぐったりと動けなくなってしまったということはないでしょうか。
何かを始めるときには必ずエネルギーが必要です。このエネルギーは意外に出すことが大変で、最初の一歩に一番エネルギーを要するといっても過言ではありません。皆さんも経験があると思いますが、おっくうだと思っていても一度、動き出してしまえば、意外と止まることなく動き続けることができます。
精神医学では「感情は直接コントロールすることが難しい」と考えられています。気分を変えよう、やる気を出そうと頭で思ってもなかなか思い通りにはいきません。そこで、感情をコントロールしようとするより、行動をコントロールすることを考えたほうがうまくいきます。何かを始めるのにいつも時間がかかる人は、タイマーをセットして遠くにおいておきましょう。
タイマーがなったら止めに行き、とりあえず5分だけ物事を始めてみることをお勧めします。一度始めると、その現状を維持することは変えることより楽なので「止まろう」という気持ちよりも「前に進もう」という気持ちが勝ってきます。そして、たいていの場合続けられます。
さて、さきほどの帰宅後のやる気をだす場合ですが、帰宅後、疲れた体で休憩すると、再度始めるエネルギーを出すのは通常以上に大変です。そのため、帰宅後は休まずに作業にとりかかるほうがよいでしょう。ある程度、いつものルーティンがあると思いますから、その流れに乗ってしまうほうが効率的です。
どうしても疲れて一息入れないと動けないときは、それが今日の自分の状態だと認めて思い切って休んでしまうことも一つの手ですよ。
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- 山本 晴義 医師
- 心理カウンセラー
日常よくある心の悩みについて、山本先生が解説します。心を健康に保ち、毎日健やかに過ごしましょう!
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